IE9ピン留め

遥かなるダンマン

ここ2ヶ月程、夕食はほぼ毎晩の様に一人で鍋やってます。美味しくて簡単で且つヘルシーで、日本人に生まれて良かったーってなものですね。というのも、一人用の土鍋を手に入れたのがきっかけで、ここリヤドでも白菜、ネギ、椎茸、シメジと言った鍋用の定番の具材が手に入る事もあって、本当に毎晩鍋なのです。トリやシャケの切り身を入れたり、うどんを入れたり、ドバイで買った餅を入れたりと、いやあ、結構飽きないものですね。

ちなみに一人用土鍋ですが、ハイアットモールと言う大きなショッピングモールに、ダイソー的な(ダイソーではない)日本の100円ショップで売っている品物をおいている店があるのですが(だいたい150~300円ショップって感じです)そこで購入。約300円也。安い!プラスチックですがお茶碗や湯のみなんかも売っているので、和食器が欲しいときには重宝するお店なんですね。

さて、今年もあっという間に1ヶ月が過ぎ、間もなく2月です。こうやってまた今年もあっという間に終わってしまうのでしょうか。せめて今月中にもう一本。と言う事で大してネタも無いのですが更新です。

これから最後の追い込みとあって、ろくすっぽ休みも取れなくなる事が予想されるワケですが、それならば、「まだ休みの取れている今のうちに、まだ乗っていない鉄道にでも乗っておこう」と、急遽皆で出掛けて行ったのが先週末の事。

このサウジアラビアに唯一走っている鉄道、ダンマン鉄道。リヤドとダンマンを約4時間程で繋いでいるのだとか。ダンマンはアラビア湾に面したサウジ第三の街。原油の採掘で有名(?)なアルコバールもこのダンマンのすぐ近くです。そうそう、島国バハレーンの対岸はこのダンマンで、長い橋で繋がっているのも有名ですね。(そう?)

中東の国々へは既にサウジ以外でも6カ国を回ってきたわけですが、考えてみればこのサウジではまだ一度もリヤドを出ていない。たまにはちょっと違う街を見てみるのも悪くないかも、と言う事で、休みだと言うのに朝6時に気合いを入れて起床。日帰りの鉄道の旅に洒落込もうと、こういう事だったんです。

朝6時起床、6時半にいつもの運転手Rジイを呼んで出発。7時にはリヤドステーションへ到着。駅はリヤドの古い街の中心辺りにあります。リヤドの下町ってところですね。列車の時間は7時45分頃のはずなので、まだ十分時間があります。早速切符を買う為に窓口に並びます。

しかし、おばちゃんやおっさんが次から次に割り込んで来てなかなか順番が回ってこない。なんと言うか、相変わらずですね。しかしイライラしてはいけないのです。そういうところなのです。ここは。そして遂にワタクシどもの番に。「ダンマンまで切符くれ。」「無いよ」。「は?、無い?」「いや、切符買いたいんだけど」「次は夜8時の列車だね」、は?

そう、見事売り切れ。「次回はインターネットで予約してきてね」だそうで。

はい、と言う事で期待も空しく、残念ながら乗れなかったと、こういう事でございます。

なんだよー、せっかく朝早起きして行ったのに…。ガイドにも当日窓口で買えるって書いてあるじゃん。ああ…。と言う事で、ダンマンへの日帰りの旅はまたのオアズケになりましたとさ。がっくり。帰ってもう一度寝直したのは言うまでもありません。ホント、ろくなネタじゃ無いですね。

ちゃんちゃん


幸せな家庭

新年あけましておめでとうございます。

年始から2週間も経ち、今更「おめでとう」も無いものですが、なかなか更新もままならず、ようやくの本年最初の更新と言う事ゆえ、この辺り平にご容赦願えればと。

しかし、遂に2012年ですか。この国へやって来たのが2010年でしたから、いろいろと考えてしまう事が多いのも納得です。本当に時間の流れの速さには溜め息が出ますね。

さて、この2週間、当然日本の各職場では正月休みと言うものがあり、学校などの冬休みと称する長期の休み程ではなくとも、大晦日と正月の三が日位は皆様、お休みになっているのでは無いでしょうか。しかし、ぐちぐちとクドい様ですが、このサウジアラビア、我々日本人及び西洋各国を始めとする他の多くの国々の間でもお馴染みと言うか、半ば常識と化しているグレゴリオ暦が通用しない、非常に稀な世界でして、ヒジュラ暦ではとうに新年を迎えてしまっていると言う事もあり、12月31日だろうと1月1日だろうと、別に何ら特別な日でもなんでもなく、特に今回の大晦日と元日は、この国では平日である土日であった事もあり、まあ、あったり前に普通通りお仕事、とこうなるワケです。

今年もまた、なんら面白みの無い年明けを迎えた、とね。

なんか2年も続けて、年末年始のあの独特な、慌ただしかったり、まったりとしていたり、といった空気感を感じる事が出来なかったって言うのは、なんか日本人として一抹の寂しさを感じてしまったりする今日この頃なんですが、さーて、こんな年末年始も今年限りで、来年はゆっくり日本で過ごす事になるのかどうなのか?まあ、それはそれ、海外で働く日本人としては、ちょっとした問題だったりもするワケです。

個人的には、少しずつでも成果が出始めているこのお仕事、最終的な結果を見ずして日本に帰る事になるのだとしたら非常に残念であると思っているのですが、実際のところ、4月以降もこの国に留まる可能性もチラホラと見え隠れもしている昨今だったりするワケで、(あくまでも、そういう可能性もなきにしもあらず、と言ったところですが。)さあて、どうしたものでしょう。もう少し違う形でこの国の人達との仕事に関われる様になるのであれば、それはそれで改めて頑張って行きたい、などとも思うのですが、それよりも今のこのプロジェクトです。もしあと2ヶ月強ではっきりとした結果が出ない、と言う事になれば、やはりもう少し頑張りたいよなあ、などとも思ってしまうワケです。

もちろん、別の国で、なんて事も考えたりもしますが、さぁて、どうしたものでしょうね。

ところで、先週末の話になりますが、我々のアシスタントをしてくれているシリア人のエマッド君という若者のご家庭に招かれまして、ちょっとしたパーティーがありました。それはもう物腰の柔らかい優しくて可愛らしいお母さんに、可愛い妹さん、それとエマッド君そっくりな兄貴のバッサムさんが、シリアン料理(レバノン料理と変わらないんですが)で一生懸命もてなしてくれまして、とても楽しい一日となりました。

この一家、どういう経緯かはわかりませんが、エマッド君が小さい頃からこのリヤドに住んでいる様で、昔のアルバムの写真なども見せてもらいましたが、本当に幸せ一杯のご家庭と言う感じ。なるほど、エマッド君がこれほど素直で(実はかなりの頑固者だったりするんですが)人の良い性格に育ったのは、この家族あってなのだなあ、などと思ったりしました。

リヤドの繁華街近くの街中のお宅。もちろん彼らはシリア人でサウジ人ではないので、一般のサウジ人とは、またちょっと違うのかもしれませんが、リヤドの街中で暮らす人々のリアルな生活を見る事が出来ました。日本で言うところの広めの3LDKくらいのマンションと同等のお宅。(但し、一部屋一部屋はかなり広いのですが)なるほど、こういうところで皆さん生活しているのだなあ、などと感じると同時に、こうやって都会で暮らす人々って言うのは日本もサウジも実はそれほど違わないのだという、感想を抱くに至ったのでした。

しかし、結局エマッド君のお父さんには会えずじまい。昔の写真には沢山写っていて、家族一緒の楽しそうな写真が多く残っているのですが、現在のお宅には全くと言っていい程、お父さんの存在する気配がない。実は皆が皆、お父さんの事については、「いるのだろうか?」「もし、いなかったら…」と、結局、気を使って最後まで口に出せずにいた、というのがあとでわかったのですが、実は帰り際、2台の車に分乗した際、僕の乗った車とは別のもう一台の車の方が、別れた直後に丁度お父さんが帰って来たところに遭遇したとの事で、なんの事は無い、お父さんは存命。全く持って元気だそうで。ひと安心です。

外国人はいろいろと仕事面で不利を被る事も多いこのサウジアラビアです。彼もいろいろと仕事上の問題を抱えているのも知っていますが、それでも今回の幸せそうな家庭を見て、本当に安心しました。

本当によかったねエマッド君、素敵な家族で。

最近しょっちゅう、インド人運転手のRジイに説教されるワケですよ、「幸せな家庭を築いてこその充実した人生ってものだろう?」ってね。ことあるごとに、「ジュンイチロウ、お前はいつ結婚するんだ」「日本人ってのはどうなってるんだ?」と、いいかげん喧しいオヤジですが、確かにね、身につまされるものはありますね。

### でもオヤジ、働く日本人の独身女性陣に向かって同じ事を言うのはやめた方が良いぞ。日本人だからといって、このあたり、実はとてもデリケートな部分なんだからさぁ。


良いお年を

こちらの時間でも、まもなく31日大晦日。日本時間ではそろそろ夜が明ける頃でしょうか。今年も残すところ本当にわずかです。

さて、先日も書いた通り、既にヒジュラ暦では年が明けておりまして、明日大晦日も明後日元日もこちらでは何でも無い普通の日。今年は土日と重なっていますが、もちろんこちらでの土日は平日ですから、いつもと何の変わりもなくお仕事と、こういう事なワケです。しかも只でさえ忙しい昨今ですので、のんびりと過ごす事も出来ない、と。

やれやれ、2年続けて新年を祝いつつ、のんびりと過ごす事が出来ないって言うのは、なんとも寂しいものですね。

しかし、昨年同様、あっという間に過ぎ去った1年でしたが、まあ、それでも振り返ると随分といろいろな事がありました。オーマンへもジョルダンへもレバノンへも、ああ、ドバイ(UAE)にも行きましたね。

おまけに、先日ついに40代と言う大台にも乗ってしまいました。この辺りはなんとも微妙な出来事ですが、その(ある意味)記念の年に、着々と出来上がりつつある、我らが教え子たちとのコラボレーション作品。まずはそのトレーラーだけでも一般の皆さんにお披露目出来たと言うのは、やはり大きな出来事でした。

この勢いで、来年は作品の全てが皆さんのお目にかかれる事を期待したいところです。もちろん水面下ではいろいろな動きもあるのですが、一応最初の約束として決められた納期まであと三ヶ月。その後がどうなるかは、この期に及んで、まだまだわからないという状況です。しかし、このサウジアラビアはリヤドでの2年間が、この先、我々の生徒たちの、このプロジェクトに関わった人達の、そして僕自身の人生に、どのような影響を及ぼして行くのか、それはこの三ヶ月の使い方で大きく変わってくる様な気がします。

三ヶ月後、日本に帰ってゆっくりと先の事を考えるのか、その間もなく、次の仕事がやってくるのか、それとも、その先もまた何らかの形でサウジアラビアと言う国に関わり続けるのか、それはまだわかりませんが、私が選んだコンピューターを使った映像制作と言うお仕事には、この先、それこそ一生関わって行く事になるでしょうから、なんらかの形できっと、このサウジでの経験も生きてくる事でしょうね。

私自身にも、皆さんにも、来年も良い年でありますように。

良いお年を。

2011年12月30日 リヤド時間23時40分
黛 潤一郎


# by kuronekonokujira | 2011-12-31 05:39 | つぶやき | Trackback | Comments(1)

最初の一歩、まずはここから

メリークリスマス!

前回前々回で紹介しました、ドバイでのコンテンツ・キャラクターショーへのブースの出展。そこで展示した我々の作品に関してですが、晴れてパブリック公開のOKが出ましたので、今回は、改めて紹介させて頂こうかと、こう思います。

思い起こせば既に1年と8ヶ月前。現地のCGクリエイターを育て、共に作品作りをすべく、我々はサウジアラビアにやってきました。現在では一通りの基礎教育を終え、その応用編とも言える商業作品の制作を行う毎日。そして、遂にその一部が完成し、トレーラーとして一般に公開するに至ったのが、先月のドバイショーでの事でした。

もちろんショーでの展示は、一般のお客さんや関係者へのアピールが目的でしたので、出来るだけ多くの方に見て頂ければ我々としては万々歳なワケですが、権利関係などいろいろと難しい問題もあり、こういったネットでの公開は極力控えて来たという経緯があります。しかし、先日、ようやく公開のOKが下り、晴れて皆さんにも見て頂く事が可能となりました。そして、なんと、遂にサウジアラビアのプリンスにもお披露目する事まで出来たんです。

えー、御託はこの辺りにして、とにかく、ぜひご覧頂ければと思います。こちらの動画は、我々の教え子がアップしたもので、組織として公式に公開出来ればとも思うのですが、とにかくこうやって公開出来る事だけでも感慨深い物があります。



アラビア語で殆どの日本の方は読めないでしょうから簡単に説明を。(もちろん僕も全く読めないのですが… (^_^;A)

タイトルは「The Little Inventors /リトル・インベンターズ」。そのままですが、小さな発明家達といった意味合いです。教育を目的とした内容となっていて、各話にちょっとしたウンチクがさりげなく(いや、あからさまにカナ?)埋め込まれていたりしますが、幅広い層に普通のアニメとしても楽しんで頂ける様に制作しているものです。

私は、この制作が始まるまでは日本からやって来たCGの講師として、そして現在は、こういうと大層な響きがありますが、一応ディレクターとして、こちらの映像の演出から、全ての作業を監修するという立場で参加しております。また同様に、モデリング、リギング、アニメーション、ライティング、レンダリング、コンポジットと言ったCG制作に関わる全ての作業に関して、日本人の(声を大にして言います)一流のプロのクリエイター陣が講師として、またスーパーバイザーとして監修しています。

しかし、メインの作業はほぼ全て、まだまだ素人と言っても過言ではないサウジの若者達、つまりは研修生達が作っているのもまた事実。ストーリーも脚本も彼らに寄るものなのです。(もちろん、最後は我々が手直しを入れたりはしておりますが…)既に一丁前のプロのクリエイター気取りの者もいたりしますが、実力はまだまだルーキーの域を出ない彼ら。しかし、何も出来なかった一年前を振り返ると本当に成長したものだと、いろいろと感慨深いものがあります。

また、我々の教え子たちの多くは若い女性で、女性の社会進出がなかなか侭ならず、世界的にも閉鎖的と誤解される事も多いこのサウジアラビアの社会で、多くの女性達が集まり、これだけの作品を作っていると言う事は、本当に誇りに思っても良いのではないかと感じています。(手前味噌ですいません。コレはあくまでも私自身の私感なのですが、多分、スタッフ一同、皆そう感じているでしょうし、そう思っても良いのではないか、とね。)

まだまだ制作は途中段階で、このトレーラーはあくまでも一部に過ぎません。我々がこの地にいるリミットまで後3ヶ月(と言う事に今のところなっていますが…)。本当の佳境はコレからです。こんなところで立ち止まって満足している場合では無いのですが、私からの最初の報告として、ぜひ多くの皆さんにご覧になって頂ければと、こうして書き留めている次第です。

ヒジュラ暦を採用するこの国では、既に年が明けており、イスラム教国である事から、年末年始も、クリスマスもなんら関係のない寂しい年末を日本人スタッフ一同は迎えておりますが、このクリスマスと言う特別な日にこうやってお知らせ出来る事を嬉しくも感じます。

ぜひぜひ、皆さんでご覧になって頂けたらと思います。


さよならドバイ

「続く」などといいつつ、結局1週間が経ってしまいました。

この間、我がコンパウンドのウチとは別のヴィラにサソリが出るといった、ちょっとしたハプニングがあった様です。時々サソリ騒ぎを耳にするこのリヤドですが、今回は我々のお仲間のお家と言う事で、全く持って他人事では無いという状況でして。そして、その出た!という種類がよりにもよってイワユル最凶最悪種の「デスストーカー」とか呼ばれている奴だったそうなんですよ。(証拠写真見ましたから間違いないと思います。)スリッパの下に居たと言う事ですが、誰も刺されなくて本当によかったです。しかし、コレからは靴を履くときは、特に気をつけなければなりませんね。

ところで、そちらのヴィラではちょっと前、庭に野生のハリネズミも現れたと言う事でしてね。いいなあ。見たいなあ、野生のハリネズミ。デスストーカーは嫌だけどハリネズミは見たい!という、えーっと、そんな一週間でございました。

さて、ドバイへ行ったのも既に2週間前。薄れる記憶を辿りつつ、それでも一応記録を残しておきたいのはやまやまなのですが、本当の意味での佳境に入りつつある昨今、時間はともかくとして、その忙しさ故に、どうにも文章を書くだけの気力が続かないのです。と言う事で、今回は簡単に写真と動画で、記録として残しておこうかと思います。毎回楽しみにされている方には本当に申し訳ないのですが、どうかご容赦くださいませ。

まずはドバイのキャラクター・コンテンツショーの様子から。

展示ブースはこんな感じ



イランのあるプロダクションのブース


受付やってた兄さんの話を聞くに、今、イランでは映画やゲームと言ったコンテンツ制作に非常に力を入れていると言う事。国際的な情勢がもうちょっと安定していたら行ってみたいのだけどなぁ。

謎のキャラクター、かなり怖い。


次にドバイの日本食材屋さんの写真


ラムシープラザというローカル色全開なモールの近くにある、ドバイ在住の日本の方にはお馴染みらしいDEANS FUJIYAさん。ちなみにラムシープラザ内にはダイソーもあり、近所には韓国食材屋さんもありました。

店内では店番していた東南アジア系の女性が、ちょっと怪しい日本語で話しかけてきてくれましたが、なかなか親切な方でした。ここでは、カップヌードル(ポークが入っているため、サウジには無い)や柿ピー、焼きそば、袋入りの生ラーメン、カレールー、などを買い込みました。サウジでは売っていない、日本のお米や味噌、おでんの種、調味料類などから、冷凍の魚や御手洗団子やまんじゅうまで、小さいながらもかなり充実した日本食材屋さんです。

すぐ近くには日本食レストランのFUJIYAさんがあり、日本人のマスターがいらっしゃいました。そこで担々麺を食べましたがとても美味しゅうございましたよ。

ああ、ドバイが羨ましい。

ドバイモールのファウンテンショー



前回、きちんと見られず悔いが残っていた、ドバイモールの噴水ショーです。ドバイモールはブルジュハリーファの横にある、これまた世界一バカでかいショッピングモールです。紀伊国屋書店が入っていたり、世界一デカい水槽のある水族館が入っていたりする楽しいところです。そのすっごい混雑ぶりが伝わるでしょうかね?



こちらは動画もどうぞ。






しかし、この現在のところ高さ世界一のビル、ブルジュハリーファですが、どうやって撮っても現実感の無い写真になりますね。はい、これ、CGじゃありませんからね。


帰りの飛行機に乗る直前に行った、クレオパトラスパ


極楽マッサージを受けて参りました。ワフィモールと言う、見ての通りなんともバブリーな感じのショッピングモールや、かの有名なピラミッド型ラッフルズドバイホテルなどと一緒にあります。ああ、また行ってジャグジーとサウナで一日のんびり過ごせればなあ。






そしてリヤドへ。



ただいまリヤド。
リヤドの夕日はやっぱりバカデカかったのでした。

久しぶりのドバイ

こちらリヤド、このところやたらと寒い毎日です。ほんの数週間前までは半袖でも過ごせたのですが、昼でもしっかり上着着込んで朝晩は暖房のお世話になる。すっかり冬と言う事ですね。

さて、先週末はそんなリヤドからまだ暖かいドバイへ。ドバイで行われるコンテンツショーに我々の作品が展示されると言う事で、「じゃあせっかくだから見てこようか」と、週末を利用して行って参りました。

久々のドバイ。およそ一年半ぶりです。前に行ったときは暑くて死にそうでした。あの時はリヤドと同様に40度を超える気温に合わせて、物凄い湿気。本気で死ぬかと思う程暑かったのですが、今回は24〜28度程度。日本の初夏か初秋くらいの気候です。湿気も程よく気持ちよい。泳ぐには既にちょっと寒い感じですが、街を歩くには丁度良い季節かもしれませんね。

しかしドバイを歩いていて感じるのは、多少はイスラムの戒律を気にしなければならない事もあるものの「普通の生活が出来る」と言う事。電車に乗り、街を歩き、食事をする。そんな当たり前な事がリヤドでは出来ない訳ですが、ほんの90分も飛行機に乗ったこの街では当たり前に出来る、と。

街を歩く人々、女性はもちろんアバヤを着込んだ黒尽くめの女性もいない訳ではありませんが、殆どが我々も見慣れた普通の格好。オープンカフェでは、おばさんが一人でタバコを燻らせ、コーヒーを啜っている。日本ならなんて事無い普通の日常。多くの女性が顔を隠し、外国人だろうが何だろうが女性は全て黒尽くめの衣装を強要され、飲食店では男女は別々、入り口も別。オープンスペースでお茶が出来るのは男だけ。そんなリヤドから見ると天国の様に感じるのです。

水曜日の夕方、仕事帰りそのままにリヤドを発ち、夜10時頃ドバイ入り。リヤドもドバイも空港は街中から30分もあれば十分に行けますので、この点はとても便利です。何度も書きますが、都内から1時間も掛けて行かなければならない成田。本当にあれ、なんとかして欲しい。これからは出来るだけ羽田を使う様にしたい、とどうしても思ってしまいますが、その羽田もそれ程便利な訳でもない。まあ、これは品川とかに住めば良い訳なんですが。(そういえば。横浜や川崎でもいいのか…)

さて、夜10時前にドバイ入り。タクシーで宿へ向かい早速チェックイン。なかなか良いホテルだったのですが、まーチェックインに時間のかかる事、かかる事。もうね、10時30分にカラオケ屋を予約していると言うのに、全然部屋に入れない。しびれを切らし、とりあえず荷物だけおいて出発します。カラオケ屋、というかドバイでは有名な日本食レストランにカラオケルームが併設されているこの「喜作」というお店。日本人のシェフがいて、現地の日本人の間では非常に人気との事。滞在したホテルから歩いて10分程です。

とりあえず、僕の今回の最大の目的は、ドバイのコンテンツショーなどではなく、このカラオケ。だってね、カラオケ初体験のサウジ人とシリア人がいる訳ですよ。皆、日本のアニメソングをよく知っている訳です。そして美味いと評判の日本食が出ると来た。そりゃあ楽しみですよ。

そして喜作に到着。日本人の店員さんに日本語で案内されます。こういうとき、気付かずについ英語で話しかけてしまって、日本語で返されると、なんか妙に気恥ずかしいものがあります。

喜作のカラオケルーム、この写真ではわかりませんが、物凄く豪華で広い!10階なので眺めも良いです。

そしてカラオケルームへ。そして此処ぞとばかりに豚肉関連の料理を頼みます。だってリヤドでは絶対に食べられないですから、豚。そしてビール。これもリヤドではノンアルコールしか飲む事が出来ませんからね。本当に皆、「ここぞとばかりに」です。目の前に敬虔なイスラム教徒達が三人もいると言うのに…。もちろん彼らは豚肉には手をつけませんし、アルコールも飲みません。過去にもいっさい口にした事がないと言います。偉いものです。(まあ、それらの料理に特に興味も無い様でしたが。)

ただ、肉じゃがは非常に気に入った模様。もちろん牛肉のです。(だったと思うんだけど、違ったら…。僕らが着いたときには既に手をつけていたので、これは内緒です。)確かにどこの国の人が食べても美味しいと思うのだろうな、肉じゃがって。

次々とやって来る日本食。豚キムチ、焼き鳥、豚の角煮、味噌ラーメン、トンカツ、等など。どれもとても美味かったな…。でも、トンカツと豚の角煮は出て来ているのに気付かず食べ損ないました。非常に美味しかったと言う事です。くそう!これでまた後4ヶ月豚肉はおあずけです。

でもね、本当に日本の居酒屋さんなんかで出て来るものと変わらず日本の味です。もちろん美味しい居酒屋さんですよ。この翌日行った日本食材屋さんと合わせて、ドバイに住んでいる方々を非常に羨ましく感じます。

そして始まるカラオケ大会。カラオケなんて3年以上ぶり位かもしれない。目的は何と言ってもサウジとシリアの彼らにアニメソングを歌わせる事。あいうえお順での歌手検索しか出来ない探し辛い曲リストから必死に探し、彼らが知ってそうな曲を入れて行きます。ドバイとは言え、非常に充実した曲数が入っていますが、残念ながら、彼らが知っているような曲は意外と多くはありませんでした。僕自身も洋楽を歌う気でいたのですが、なぜか洋楽も全然ない模様。これまた残念です。

とりあえず、サウジ人なら誰でも知っていると言うマジンガーZ(サウジではマジンジャーと言うそうです。)の曲、そして一人はガンダムの曲などを歌います。ただ、やはり字幕が日本語でしか出ない為、非常に歌い辛そう。自分の携帯で検索したローマ字での歌詞を見て歌います。)でもね歌い辛いのも当たり前。彼ら初めてなんだもの。またやっぱり照れくさいのか、小さくなってボソボソと歌います。普段はあんなに元気なのにね。

ただ、それでも何曲か無理矢理歌わせていると、調子も乗って来た様で、グレンダイザーをアラビア語で歌いたいと言いだしました。それは面白いと、早速入れます。ここぞとばかりに元気になる3人。本当に楽しそうにアラビア語で歌います。そりゃ、ワケもわからずただローマ字をナゾって歌うだけの日本語の曲よりも楽しいでしょう。我々もアラビア語のアニメソングなんて聞くのは初めてですから、非常に盛り上がりました。そしてアラビア語の曲も入っているのを僕が見つけ(たったの20数曲程度でしたが)、とにかく適当に入れてみます。どれもかなり有名な曲ばかりで、彼らも知っているとのこと。

アラブの曲でカラオケなんて、こちらもとにかく新鮮です。彼らも楽しそうでしたし、珍しい経験が出来たなあ、なんて思うのです。きっと彼らもそうだった事でしょう。リヤドで生活する事、早20ヶ月。すっかり慣れたとは言え、ドバイの様な自由さもなければ、豚もラーメンもアルコールも無い土地からやって来ると、夢の様な場所に思えるのでした。

思いがけず長くなったので、続きます。


我々が泊まったフローラグランドホテル。一泊約6千円程の割にはとても良いホテルでした。オススメです。

リヤドのゲームショー

休日、木曜日の夕方頃、急に教え子のO君に電話で呼び出されました。

行ってみると、ソコはゲームショーの会場。その名もTG-EXPO。訊いてみるとサウジで人気のゲームサイト「True Game Online」主催のゲームショーだそうで、会場はキングダムタワーすぐ横にある、魚型のビルでお馴染みのNOVOTEL HOTELです。若者達でごった返し、非常に盛況です。

ソコに有名な日本のゲームクリエーターでゲームミュージックの作曲などもされている方がお越しになっているとの事で、なぜかそのO君がその方の案内役をやっている模様です。

非常に盛況なその会場

そして、その方に彼のセンセイである僕の話をしたところ、何をどう間違えたのか、その方が「僕のことを知っている」と言っているらしいのですね。「どこかでお会いした事があるかなぁ?」と考えてみるも思い当たるのは10年程前に受けた仕事で行った関係者のパーティーくらい。「もしかしたらソコでお会いしたのかもなあ」位に考えて取りあえず、会場に赴きます。



結果的には、どうもO君の話がきちんと伝わっていなかった様で、特にお互い面識もなかったワケなのですが。まあ、狭い業界なので、どこかでお会いしていたって事も十分に考えられるのですが。

それでも一緒に食事をさせて頂き、話もさせて頂きました。サウジアラビアでの仕事に非常に興味を持った様でしたが、人前での演奏が禁じられているこの国では、なかなか作曲などの音楽のお仕事は難しいかもしれないですね。



しかし、こちらでも非常に有名な方の様で、会場で挨拶を始めると凄い人だかりが出来、完全なスター扱いです。たまたま横にいた僕も、なぜかおこぼれで写真を撮られたりします。O君が気を利かせて、僕が過去に受けたゲームの仕事の事を集まった人達に話すと、とたんに僕までスター扱い。その仕事というのがこちらでも非常に人気のあるゲームらしく、次々に若者が集まって来て、僕にも挨拶を始めます。困るよ、確かにその仕事を受けたのは事実だけど、ちょいと関わっただけなんだから。僕の困惑している様子をみてO君、取りあえず話すのをやめてくれましたが。


日本のゲームもたくさんあります。

しかし可笑しかったのは、会場に行くと、ウチの生徒たちの多くが集まっていた事。みんな、ゲーム大好きなのね。実は、僕はゲームは殆どやらないので(特に最近のゲームは)さっぱりわかりません。受けた仕事と言うのも、昔の事ですし、あくまでも映像の制作として受けたものでしたから。

格闘ゲームの大会も催されていて、ウチの生徒のS君がエントリーしてオマケに勝ち残っておりました。翌日(本日なのですが)が決勝との事でしたが、さて、彼は勝てたのでしょうかね。

ゲーム大会の会場

と言う事で、思いがけないイベントに遭遇した日となりました。

ちなみに来週はドバイでゲームショーが催されます。僕らの作品もブースを構えて出展される事から僕らもちょこっとドバイへ渡る予定です。久しぶりのドバイ。週末、ちょこっと行くだけですが、とても楽しみです。おいしい日本食食べて、カラオケ行くぞー!とか今から一人で盛り上げっております。ぜひとも助手をやってくれているシリア人のE君のアニメタルを聴いてみたいと思っておりますが、その旨本人に話したら、彼も非常に乗り気でした。人生初めてのカラオケだそうですよ。楽しみだー。

お ま け

会場から家まで送ってくれた、日本のアニメとヘビメタ好きのE君。帰り道、デーモン小暮の曲を聴かせたら、非常に気に入った模様です。「彼は悪魔で、10万49歳なんだよ。」って言ったら、大爆笑してました。ネットで調べてそのルックスに非常に驚いた様ですが、彼の歌う昔の日本のガールズロックのカバー曲(もちろんヘビーメタル調にアレンジされています)と彼の歌声はとても気に入ったとの事。なんか面白いですね。でも、カラオケで一緒に歌ったら楽しいだろうなぁ。

デーモン閣下、あなたの知名度をサウジでもあげる事に成功しましたよ。僕も長生き出来ますか?

[番外編] ジョルダン アンド レバノンの旅 その8

終わりかと思いきや、実はもう一回。一応けじめと言う事で最終日のお話。

まあ、朝から空港へ向かって帰るだけなんですけどね。

フライトの時間が昼12時45分発という事で、2時間前の10時45分には空港へ着いておきたいところ。となると空港まで一時間弱は見ておこうと言う事で9時半にチェックアウトをする事に。

と言う事で朝8時過ぎに起床。シャワーなんぞ浴びて簡単に帰り支度。天気も良し。軽くコーヒなんぞ飲んだりして清々しい朝でございます。9時半になり、荷物を持ってフロントへ。今日のフロントは初めて会う金髪美人のお姉さんでした。「チェックアウトしたいんですけど。」と告げると手際よく手続きしてくれてパスポートを返してくれます。応対も丁寧で、それでいてとても気さくな姉さんです。なんだよ先日までのイー加減兄ちゃんじゃなくて、ずっとこの姉さんだったら良かったのに、と思った事は内緒。

「ここでの滞在はどうでしたか?」「いやあ、とても良かったですよー。」「でも二階のお部屋で残念でしたね。今度来るときは、もっと眺めの良い上の階のお部屋にしますので、ぜひまた来て下さいね〜。」なんてたわいもない会話をします。「空港へ行くのでタクシーをお願いします。」と伝えると、「飛行機は何時なの?」「12時40分頃だったかな」「あら、丁度いいわね。」そしてタクシーに電話をしてくれます。「じゃあ、10分少々お待ちくださいねー」なんて感じ。

「ゲストブックに何かコメント書いて頂けませんか?」ということで、一応英語で簡単な感想を書いたあと日本語でも「楽しかったです。さようなら〜」とか適当に書いておきます。どうせ誰も読めないし、日本人も、そうそうこんなところには来ないでしょうからね。

サヨナラ我が宿よ

まだタクシーが来るまで時間があると言う事で、お姉さんとしばし会話。お姉さん、「確か前の方に日本の人のコメントがあったと思うんだけどー」とパラパラとゲストブックをめくります。ええ?こんなところに日本人が来た事が本当にあるのかな?などと不思議に思っていると、お姉さんがそのページを見つけた模様。「これなんだけど、これ、日本語かしら?」と見せてもらったページには漢字がぎっしり。どう見ても中国語です。「いやあ、悪いんだけど、これ中国語だよ。読めないやぁ」と答える。姉さん、「それならこっちは?」と別のページも見せてくれましたがやはり中国語。「日本人は来ていないみたいだね」と答える僕。「「あらあ、確か来た事あると思うんだけど、おかしいわねえ。」「でも、中国語も日本語も同じ様に見えるけど、本当にあなた読めないの?」だそうで。「あのね、似てる様に見えるかもしれないけど、全然違うんだよ。だから読めないんだよねー。」と答えると、彼女はとても不思議そうな表情をしました。まあね、実際同じ様に見えるんでしょうね。日本語も漢字まじりだし、名前に至っては漢字だけですし。中国で生まれた文字を輸入して使用している我ら日本人。そういう文化面では非常に繋がりの深い国なのに、なんでこうも仲が悪いんでしょう。まあ、お互いそれぞれにいろいろと問題があるって事でしょうが。得てしてお隣同士ってのは往々にして仲が悪いものですしね。どこの国にしても、どこのおウチにしても。でも、台湾とは国交が無いまでも仲は良いですし。韓国にしてもね、同じ極東の人間同士、仲良く出来るはずなんですけどね。

と、そんな話はどうでもいいか。そうこうしているといつの間にか厳つくデカいジイ様が入り口に突っ立っていました。どうやらタクシーの運転手の様です。姉さんに別れを告げ、タクシーに乗り込みます。タクシーのジイ様、やたら寡黙で物凄い威圧感を発しています。それにもめげず、タクシーの仲から帰り道を写真に納めていると、ところどころで車のスピードを緩めてくれたり、停めてくれたりします。見た目はおっかないジイ様でしたが、非常に優しい人でした。そうだな、例えるならハイジに出て来るオンジ(だったっけ?)見たいな感じです。

で、ジイ様、あまり英語は出来ない様ですが、なんか一生懸命話しかけてきました。自分を指差し「キヨコシンカイ、キヨコシンカイ」と何度も訴える様に話します。僕、「キヨ子・シンカイ?」誰かの名前かなと思い聞き返します。「イエス!キヨクシンカイ!!」「ああ、極真会ね!」やっと理解出来ました。ジイ様の話だと自分は極真会空手を習っていてブラックベルトなんだそうです。すげぇ!どうりでやたらと厳つい体をしていると思った。話が通じたのがわかるとジイ様、ニコニコと厳ついながらも人懐こい笑顔で楽しそうに話します。「ワシもブラックベルトなんだが、兄さんはもっと凄くて、師範なんだ。大会で優勝した事もあるんだぞ!」本当に楽しそうに話します。僕は格闘技の事は詳しく無いのですが、詳しい人が聞いたらもっと楽しくジイ様と話が出来たのだろうなあ、とちょっと残念に思いました。



途中の景色

ジイ様、相当なベテランらしく道をよく知っています。かなりマニアックな抜け道を通り抜け、40分も走るとついに空港に到着。タクシー代を支払います。約1800円なり。行きが5000円近く払った事を考えると、やっぱりあれはかなりのボッタクリだったんだなあ、とか思いつつ、正規の料金で乗れるのはホテルで頼んだ場合だけだったので、今更それ程悔しいと言う感覚も涌いてきません。まあ、そんなもんなんでしょう、この国は。

ジイ様と別れ、チェックイン。ボーディングまで、朝食を兼ねてレストランで過ごします。ベイルート空港はとても奇麗でありますが意外と小さく、大きなレストランが中央に一つあるだけでした。このレストラン、とても奇麗でお洒落な感じになっており、カフェバー的な作りになってます。そして、なぜか中央のカウンター内には板前の格好をした浅黒い兄さんが包丁を研いでいました。はい、ここ、メニューに寿司があるんですね。と言う事でミントレモンジュースと寿司を頼んでみましたよ。

空港内のカフェバー兼レストラン


やっぱり結構美味い。この国で食べる寿司は外れが無く、とても美味しいです。リヤドの某寿司屋(すし吉)のやたらと甘い酢飯、あれは許せない物がありますが、そういうトンデモな味のする寿司とは一線を画したこの洗練された味。何度も書きますが、下手な回転寿司よりは遥かにましなお寿司が出てきます。(まあ、このときは朝で、寿司も作り置きだったので、ソコまで褒められた物でもなかったのですが。しかし中東でこのレベルなら十分合格です。)ただし、細巻きはなぜか唐辛子がまぶしてありましたが。でも、それはそれで美味しかったのでアリでしょう。



そして、フライトの時間です。

サヨウナラ、レバノン。そしてヨルダン。両国ともとても素敵な国で、とても楽しかったよ。いつかまた、必ず再訪しようと心に誓うのでございました。

と、こんな感じでこの八日間の旅の記録も終わりです。
長い事お付き合い、どうもありがとうございました。

[番外編] ジョルダン アンド レバノンの旅 その7の2

ハリッサからの絶景も十分に鑑賞し終え、時間も午後2時過ぎ。そろそろランチにしたいところです。タクシーのおっさんにランチの出来る良いレストランは無いかと訪ねると、ハリッサへ登る途中の見晴らしの良い斜面に立つ絶景レストランへ連れて行ってくれました。

まあ、食事は例によって例のごとく、ありきたりなレバノン料理。ホンモスとアラビアパンと焼き肉とフレンチフライとサラダにモリモリのオリーブの実のセット。この国に来てから本当にコレばっかり。サウジでもレバノン料理屋に行くと同じ様なモノなので、それが王道のレバニーズ料理と言う事なんでしょうかね。またレバノンへ来る事があれば、今度は高級なレバノン料理屋もせめてみたいモノです。しかし、今回の旅ではレバノンには多くの悔いを残してしまったので、いずれまた、必ず再訪する事をここに誓う物であります。ビシッ!





タクシーのおっさんを長い事待たせても申し訳ないので、さっさと食事を済ませて車に戻り、再出発です。向かうはジェイタ洞窟。

ここへ訪れた人のブログなどを見るに、非常に大きな洞窟で、とにかく見どころ満載、必ず行くべしとのこと。「今回、遺跡巡りを省略してしまった分、ここへは必ず行かなければ、これは義務なのだ。」と思っておりました。車を走らせる事30分程でしょうか。再度山の奥の方へと進んで行きます。しかし、不意に訪れる大渋滞。一本道。この先にはジェイタ洞窟しかありません。

なんと言う事でしょう。レバノンも3連休まっ只中。連休のディズニーランドよろしく、国の内外から観光客が押し寄せて来ている模様。ああ、ロープウェイに続いてまたしてもここもか。まあ、ロープウェイに乗れなかった時点で気付くべきだったんですけどね。おっさん、「これじゃあ入り口までたどり着くのに何時間かかるかわかったもんじゃない」とぼやく。つまり「諦めろ」と暗に言いたい訳ですね。

こんな状態。わかり難いですが全然動かない車列がずっと続いています。

しかし確かにいつまでかかるかわからない程渋滞は長く続いています。見えるだけでも数百メートルの車列。おっさんの話によれば(信用するならですが)その先、まだまだ数キロはあるとの事。既にこのとき3時頃。ガイドブックには入場は4時までとあります。この渋滞を乗り切っても入場時間には到底間に合いそうもありません。それに仮に旨い事、中に入れたとしても、きっと人ごみで大変な事になっている事でしょうし、洞窟の中で乗る事が出来るというゴンドラやボートも乗るのに数時間待ち、なんていうゴールデンウィークのディズニーランドのアトラクション状態が容易に想像出来ます。

「こりゃ無理だ。諦めるよ。(ガックリ)」とおっさんに告げる。そしておっさんが一つ提案してきました。「代わりにマッサージにでも行ったらどうだ。昨日連れて行ったフィリピン人はそりゃもう喜んでいたぞ。」だそうです。フィリピン人の話なんかはどうでもいいのですが、まあ仕方ない。確かにレバノンにはのんびり過ごす為にやって来たのでしたし、連日歩き続けで太ももなんかもパンパンでした。それに、レバノンで受けるマッサージっていうのにも興味があります。値段も思った程高く無い様で、おっさんの話によれば、だいたい基本料金3〜4千円もあれば受けられる様ですが、間違いなくおっさんの懐へ入る額も含まれていると思われますので、実際はもっと安いのかもしれません。

「わかったよ、諦めてマッサージへ行く事にするんで連れてってよ」と告げると、おっさん嬉しそうに急いでUターンし、マッサージ屋に向かいます。その道中、おっさん、この中東ではあり得ないと思っていた、とんでもない事を話し始めます。

まず、マッサージに関しては、「マッサージの姉さんに追加料金を払えば、XXXな楽しい(イカガワしい)事もしてくれるぞ、どうだ、試してみろよ」だそうで。おいおい、いくらこちら側はキリスト教徒の街だからと言って、厳格(だと信じている)なイスラム教徒が多く住むこの国で、そんなサービスがあってもいいのか?大丈夫なのか?(いやいやキリスト教徒の街だって駄目だろう。)そもそも、間違いなく違法でしょうからね、ワタクシこんな所で両手が後ろに回る様な事はしたくありません。「冗談じゃないよ、普通のマッサージのつもりだったんだけど、そういうところじゃないの?」と聞くと「いや、基本は普通のマッサージだよ」との事。その一言でちょっと安心。

しかし、さらにおっさん、「それで物足りなきゃファッ○が出来る所もあるんだ。どうだ、行ってみないか?昨日のフィリピン人は大喜びだったぞ。レバニーズのカワイコちゃんが選び放題だ。」だそうで。おい、おっさん、怪しいとは思っていたけど、あんた売春の斡旋までやっているのかよ。いやいや、こちとら死ぬ程厳格なサウジアラビアはリヤドからやって来ているんだよ。下手すりゃ首が体と泣き別れになっちまうよ。まあ、実際はこのよその国で何やったって、そんなことにはなら無いでしょうが、どうもこの手の話題には自然と拒否反応が出てしまいます。考えてみれば、そういう意味ではリヤドって本当に怖いところですよね。

いやいや、そんなどころの話ではない。キリスト教徒もいるとは言え、圧倒的にイスラム教徒の比率が高く、当然、戒律の厳しいイスラムの教えが強く浸透している国でもあるはずなので、かなり危険な商売には違いないでしょうし、危険な連中が取り仕切っているのに違いないのです。きっと。冗談じゃない、そんなのに関わり合いにきたワケじゃないってーの。

まあそれでも、厳格で何に対しても厳しいと思っていたイスラム圏の中東の国でも、レバノン辺りまで行けば、当然違法とは言え、そういうところもあると、ちょっとした勉強にはなりました。人が住むところには、そういうのって必ずあるわけなのですね。人の欲の深さには恐れ入ってしまいます。ちなみにおっさんの話だとお値段は一回(何が、とか野暮な事は聞かないの)日本円にして約3800円ほど。多分、一部はおっさんの懐に入るのでしょうから、実際は3000円もしないのかも知れません。なんだか、そんな金額で体を売らされている女性達が気の毒になり、ちょっと憂鬱な気分になりました。

そんなこんなで、マッサージ屋に到着。ジュニエの街外れ辺りの、怪しげなビルの真っ暗な地下駐車場へ下りて行きます。やばい、これはヤバい匂いがプンプンするぞ、とちょっとビビりながら、おっさんの案内でエレベーターに乗りビルの最上階へ。降りると何の事は無い。普通のマッサージ屋の受付で、なんか偉そうなネーサンが踏ん反り返っていました。そしてその横のロビーでは多くのレバノン人のおっさん達が順番待ちをしてソファでくつろいでいます。ああ、良かった。どうやらまともな普通のマッサージ屋の様です。まあ、エクストラな料金でエクストラなサービスもある様ですが。そう思うと、そこで待つおっさん達全て、そういう目的で来ているかの様にも見えてきますが、中にはかなり高齢のジイ様もいますので、全部が全部そういう目的と言う訳でもなさそうです。そもそも、実際の店自体はそんな雰囲気ではなかったですから。(ただし、駐車場は思いっきり怪しかったですが…)

タクシーのおっさんが受付のネーチャンから話を聞きます。すると、どうやらこのマッサージも最短で二時間待ちだとの事。なにぃ、もう冗談じゃない。グッタリです。このとき既に午後4時は回っていたと思います。

「もういいよ。もうこれでホテルに帰るよ。」そうおっさんに告げて、車へ戻ります。そこから車を走らせる事10分あまり。街は大渋滞。流石は三連休の中日です。本当にとんでもないときにやって来てしまった物です。こちらの車も全然動かなくなり、おっさんのイライラもかなり募り始めた模様。そうなると、こっちの人間はトンデモない行動を平気で始めます。これはサウジでもエジプトでもヨルダンでもそうですし、オマーンでもUAEでもバーレーンでもそうですが、平気で車道ではない路肩を走り、対抗車線を逆走し、無理矢理中央分離帯をまたがって乗り越え、クラクションは鳴らしまくり、とやりたい放題です。ちょっとの隙間があれば、我先にと潜り込んで行き、平気で割り込み、車間なんぞあけた奴が負け、そして狭い隙間をトンデモないスピードで走り抜けて行くのが正義と、まあ書き始めればキリが無いトンデモな運転を始める訳です。

そんな運転にもすっかり慣れっこですので、今更驚きもしませんが、あの手この手で渋滞をすり抜け、狭い裏路地の抜け道を駆使して、なんとかホテルのある山の上へ続く道へ出る事ができました。そこからは比較的スムーズに進み、またドンドンと急な斜面の山道を登って行きます。「ホテルはブルームマーナと言う所にあるよ」と告げてありましたので、サスガにおっさん、道はよく知っている様で全く迷う事なくブルームマーナを目指します。昨日の兄ちゃんとはえらい差です。

途中で日が暮れます。あーあ。

そしてブルームマーナの中心街付近に到着。道行く人にホテルの場所を聞くおっさん。すると「いや、そのホテルはブルームマーナじゃなくて、隣町のベイトメリーだ」と言うじゃありませんか。「いやいや、そんなはずは無い。僕の持ってる地図のホテルの住所には間違いなくブルームマーナって書いてあるもの」とおっさんに言ってみる。おっさん、更に進みながら、様々な人に場所を聞いてみるが、どうやらだんだんと真相が分かって来た模様。確かにホテルの住所はブルームマーナらしいが、とにかく町の外れにあり、もうソコはベイトメリーの目と鼻の先辺りなのだそうだ。

どうりで、昨日の兄ちゃんも見つけるのに苦労していたはずです。まあ、そんなこんなで、それでも無事にホテルへ到着する事が出来ました。最初約6千円という話で乗ったタクシーでしたが、結局あちこち回った分も追加され、1万円近く払うはめに。そして行けたのは、ハリッサのマリア像と途中のレストランだけ。やれやれ、まあ楽しいドライブではあったので、それはそれで良しとしますが、正直ガックリです。そして、このとき既に5時半頃。辺りはすっかり暗くなっていました。

ホテルへ戻り、軽く一休み。そして晩飯をどうするか考えます。もう出前は嫌だったので、近所のレストランへ行く事に。フロントの兄ちゃんの話によれば、歩いて5分も行けばレストランがあるとの事。それじゃあ、ソコへ行ってみるか。と言う事でテクテク歩いて行ってみます。坂を下る事5分程。確かに暗がりに明るく輝くお店が一件あります。どうやら、ここもレバノン料理の様でした。

レストランへ向かう道の途中から。夜景の写真は本当に難しい。コンパクトデジカメだと厳しいですね。本当はもっともっと凄い光の渦でした。


早速入ると、滅多に来ないであろう東洋人の姿に、店員からもお客達からも、その視線を完全に独り占めってな状態です。適当にテーブルにつき、メニューを眺める事しばし。しかし、聞き慣れない料理名ばかりで、ちょっと困りました。いや、わかる奴ももちろんあるんですが、知っている奴ってのはしょっちゅう食べている奴なので面白みが無い。それで、店員の兄ちゃんに説明してもらいます。この店の店員、殆どが英語が出来ない様で、その中でも比較的ましな兄ちゃんが説明してくれます。でもね、それくらいの方が話し易かったりして、なんかすっかり仲良くなりましたよ。こういうちょっとしたコミュニケーションで旅の楽しさって変わりますよね。特に一人のときは。

で、結局はたいして珍しい物も無く、よく知っているレバノン料理ばかりだとわかり、無難なモノを注文。やれやれ、またコレかよ、ってな晩飯になりました。ガックリ。



このレストラン、水タバコもやっていて、近所の人達が集まって、女性や若い連中も一緒になって水タバコを吹かしています。店員に「○×△(なんて言ったのか失念しました)」はやらないのかい?」といわれ、「○×△って何?」って聞くと、「アラビックのパイプだよ、あれあれ」と行って、水タバコを指差します。「ああ、シーシャの事かい?」と聞くと「そうそう。シーシャの事」だそうで、なるほど、このレバノンでは水タバコは「シーシャ」とは言わないんですね。ちょっとした発見でした。実は、あの甘い煙の香りが最近はどうも苦手になってしまったんですが、サウジでは見る事の出来ない光景が微笑ましく、なんだかちょっと楽しい夜になり、少しは救われた気がしました。

こうして、なんともサエナイこの旅の最後の夜も深けて行くのでありました。やれやれ。

[番外編] ジョルダン アンド レバノンの旅 その7の1

旅も7日目。ベイルート入りして4日目です。明日は朝起きてチェックアウトしたら直接空港へ向かうだけですので実質この旅の最終日ということですね。なんかベイルートにやって来てから毎日無駄に過ごしている気がして仕方ありません。まあね、元々、ベイルートではのんびり羽根を伸ばそう、なんて考えておりましたから、いいっちゃいいんですが。

とか言いながら、朝はやっぱりのんびりと9時頃起き出し、実は昨夜買ったドーナッツは昨夜のうちに食べてしまっていた事もあって、再度パン屋へ朝食を買いに。だって寿司、美味しかったけど、ちょっと量が少なかったんだもの。

と、せっかく外へ出たので軽くホテルの周りなど散策してみましょうか。

夜と朝とではだいぶ印象が違います。なんと言うか、非常に素敵な山の上に広がる町です。山肌に沿って段になって家々が建ち並び、どの家からも非常に美しい景色が望める、なんとものどかで端正な住宅地となっています。ところどころに小さな商店もあり、生活もここだけで十分完結出来そうです。もちろんこの様な場所に住んでいる人達は自動車を持っているでしょうから、何の不自由もなさそうです。元々カフェかレストランだった様な作りの家も数件見かけます。どうも、この町自体がちょっとした観光地だったのかも知れません。どの家からもあまり貧しさを感じる様な事がありませんでしたので、ベイルートからは離れている物の、比較的裕福な人達で生活に余裕のある人達の住むエリアなのかもしれません。日本でも熱海や箱根などの山の上の住宅地でそんな風なところってありますよね。

しかし青い空、白い雲、様々な花が咲き、緑に囲まれたこの山の上のエリア。ベイルートの中心街だって車で30分もかければ行けてしまいます。レバノンに住むのだったら、海沿いのエリアかこの辺りだろうなぁ、なんて考えてしまいます。実際、非常に素敵な町です。




中東にはなぜかあちこちにやたらと薬屋があります。何故だろう?


そしてプラプラと散策する事30分あまり。最後にホテルの前のパン屋さんへ入って朝食を購入します。お店へ入ると昨夜のお姉さんが和やかに迎えてくれました。お姉さん、昨夜とは打って変わって、ばっちりお化粧し、髪型も決まっていて、ちょっと別人の様。服装もよそ行きな感じです。どうしちゃったんでしょう?「あれ、まさか、僕がまた来るだろうと思って気合いを入れちゃっているとか?」なんて、どうしようもない事を考えたりしながらパンを選びます。基本、僕の頭はこのように自動的に幸せに思考される様に出来ております。はい、幸せな男なんですよ。

お姉さん、昨夜と同じくお勧めのパンをあれこれと説明してくれます。その中からいくつかチョイス、お姉さんに告げると直接袋に詰めてくれて、レジでお会計。ジュースとパン数個、合わせて150円程。やっぱり普通のお店で買うと日本よりも物価はだいぶ安めです。しかし、残念ながら今日はオマケはありませんでした。はい、僕の幸せ回路もただの先走りだったのかもしれません。まあいいや。

ホテルへ戻り際、ホテルの隣の小さな商店でネスカフェのスティックを数本購入します。こちらも家族経営の様で、店に入るといきなり家族団らん中。なんか非常に入り難い。そして、非常に不機嫌で愛想の無いおババが応対してくれます。「ネスカフェ?ああ、この辺にあったかしらね」と、なんか無造作にいろいろな物が放り込んである箱を漁ると、スティック状のインスタントコーヒーが沢山入った袋が出てきました。ここでこれを3本程購入。大体100円くらいでした。

軽く朝食を済まし、フロントでタクシーを呼んでもらい、いざ出発です。

どこへ?と言えば、この日はばっちり計画があります。ベイルートへ来たら必ず訪れるべき巨大な洞窟とベイルートが一望出来る高い山の上に立つマリア像。この二カ所は観光名所として抑えておきたいところです。

まずは、そのマリア像のあるハリッサへ登る為のロープウェイの駅があるジュニエへ。

このジュニエ、ガイドブックによると内戦中に避難して来たベイルートの人達が作った町だと言う事です。中心街にあるストリートは非常に美しくお洒落な街並みとなっていて、レバノンのファッションの発信基地ともなっているとの事。

「ハリッサにはタクシーでも行けるけど、どうする?行ってみるかい?」なんてタクシーの運転手のオジさんに言われましたが、「ロープウェイで行きたいので、大丈夫。それにジュニエの街も見てみたいので」と告げ、ジュニエの町の中心部で降ろしてもらう事に。

そして、ロープウェイの乗り場まで散策ついでに歩きます。場所は特に地図なども持っていませんでしたが、どこからでもロープウェイが見えますので、それを目指して歩けばたどり着けると言うシステムです。町の中心からソコへは、どうもお洒落とは縁遠い感じの怪しげなパブやナイトクラブ、カジノなんかが並んでいます。この辺りはキリスト教徒の町と言う事で、どうも、そういうエリアらしいです。なんかイスラムの世界とはかなり隔たった感じの雰囲気の町でした。

そして乗り場に到着して驚愕。もう、あり得ない位人が群がっています。なんて事でしょう。チケット買って、ロープウェイに乗るまで一体どれくらい並ばなければいけないのでしょうか?


物凄い人ごみ

すっかりやる気を削がれ、急遽予定変更。このジュニエのお洒落エリアを探して散策、その後、タクシーで登頂までいく事にします。そして、またあても無くフラフラと歩き出します。そしてわかったのが、最初にタクシーを降りた場所から逆に歩けばすぐソコからお洒落ストリートとなっており、町の逆側のエリアがまさにお洒落街となっていたと言う事でした。

ずらっと並ぶブティックやカフェ、レストランの数々。アンマンのレインボーストリートが自由が丘や池尻から三宿あたりの雰囲気なら、ここは、なんだか軽井沢の銀座通りを思い出します。裏原のキャットストリートをヨーロッパの田舎テイストを加えた感じ、と言ってもいいかもしれません。なるほど確かに素敵でお洒落な通りとなっておりますね。今度くるときはこの周辺に宿をとっても良いかもなぁ、なんて考えながら歩きます。まあ、ものの15分も歩くと街外れまで来てしまうのですけれどね。



素敵な街並みでしょう?


十分、お洒落通りを満喫して、次はハリッサ、山頂のマリア像です。タクシーを探そうとキョロキョロしていると、「タクシーか?」と直ぐに声がかかります。なんか恰幅の良いおっさんでした。「まあいいや」と、このタクシーに乗り込みます。自分から声をかけて来るタクシーってのは大抵ボッタクリなんですけどね。わかっていても、探すのも面倒ですし、絶対にそうだとも限りませんから。

そして、タクシーの運転手と話をして、ハリッサへ行き、そのあとどこかで食事、そのあとジェイタ洞窟へ行き、ホテルまで連れて行ってくれないか、と交渉。それで全部でいくら位だ?と聞くと、おっさん、あれこれと計算を始めます。で、全部で6千円くらいになると言う。高い!しかしおっさんの言う事には見物している間待っている料金やかなり高い山を上り下りしなければならないので、それ位はかかると、言い張る。まあ、このジュニエまでタクシーで1500円程だった事を考えれば、確かにそんなものかも知れない。最初のタクシーはホテルできちんと正規の料金で呼んでもらった物なので、ぼったくりはあり得ないですし。いや、昨日のタクシーと比べれば遥かに安い金額でした。

と、言う事で、一日、このおっさんにあちこち連れて行ってもらう事にしました。いや、しかしベイルート、タクシーが移動の中心になるので、一人旅では無駄にお金がかかります。ここへは割り勘出来る友人などと来る方が良いかもしれません。3人で一日2千円なら全然納得の金額ですしね。

と言う事で、早速ハリッサのマリア像へ出発。非常に急で大きな道路をドンドン、ドンドン、登って行きます。丁度、箱根のスカイラインを登って行く様な感じです。そういえば周りの景色も似ている気がします。ただ、ここは海があります。やっぱり熱海や伊豆の方が近いかもなあ、なんて、どうでも良い事を考えてしまいます。まあ、ここは日本から遥か遠くはなれた中東の地。海も太平洋ではなくて地中海ですから、そんな事考えても全く無駄な事なんですけれど。

そうこうしている内にハリッサに到着です。途中見えた景色も素晴らしかったですが、確かにこの場所から眺めるベイルート周辺の景色はまさに絶景。本当に素晴らしい物でした。やはり観光客でごった返しはしていましたが、それでもマリア像に登り、十分に景色を堪能する事が出来ました。このベイルートって街は、とにかく景色を楽しむのが一番いいのかもしれません。ああ、そういえば、函館とかにもちょっと似ているかもなあ、等とやはりどうでも良い事を考えてしまいます。






どうでもいいですが、なぜかマリア像周辺を歩いている間、おっさんがどうでも良い話などをしながら、ずっと付いてきます。「別に逃げだしゃしないって。待っててよ」と言っても、「いやいや気にしないで、ゆっくり見て回ってよ。」だって。もう本当に、うっとおしい事この上ありません。

そして、このあと衝撃のガッカリに遭遇するのでした。この時までは幸せだったなあ。ああ、何の為にベイルートくんだりまで行ったのだろう。ガックリ。

つづく