ここ数日は帰国の準備に追われ、荷造りやら、郵便局へ荷物を送りに行ったりやら、土産買いに行ったりやら、お別れ会やらと、やたらとドタバタとした毎日を送っております。
そう、遂に我々のプログラムも終わりを迎えた訳です。つまり、遂に我々の作品全てが完成したと、そういう事なのです。
そして、先日の最終日は我々の作品の上映会。我々指導側と訓練生達の丸二年に及ぶ実践の中での教育プログラム。その血と汗と涙の、とにかく努力の結晶である作品群。遂にそのお披露目の日。すぐにでもテレビで放映したって恥ずかしくない、予想以上のその出来に、私自身もう何も言う事はありません。よくぞこの無茶苦茶な難題を乗り越え完成に漕ぎ着けたものだと、我ながら感心してしまいます。そして、よくぞこのサウジの、全くの素人だった若者達が、これだけのものを作り上げるまでに成長したものだと、感動すら覚えます。
こうして、我々の長くもあり、短くもあった二年間に渡る冒険の日々も終焉を迎えたのでありました。
完。
ああ、感無量。
上映会の後は、生徒達との別れを惜しむべく、しばし歓談。残念な事に僕らは見る事が出来ませんが、女性の生徒達は皆が皆、涙を浮かべて中には大泣きしながらの別れとなったとの事。このサウジと言う国で、この国の若い女性達に指導をして来た、誇るべき日本の女性クリエイター達。多くの人に知られる事は無いかもしれませんが、確実に歴史に残るだけの偉業を成し遂げたのではないでしょうか。少なくとも若い独身の日本人女性が、この国の女性達に対してクリエイティブな仕事の指導にあたって来た、なんていう前例はないはずです。そして感動と寂しさから涙で送られるなんて!結局は想像する事しか出来ないものの、隣の部屋に居るだけで、その様子に感動すらしてしまうのです。
でもね、僕ら男性の講師にも女生徒から嬉しい贈り物が。キャンバスに描かれた立派な僕らの似顔絵。本当に感謝してくれている様です。泣けますね、本当に。甘えん坊M君のお姉さん、Eさん、素敵な似顔絵(肖像画?)を本当にどうもありがとう!そして、もう一人。手作りの携帯ストラップをくれたSさん、素敵な贈り物を本当にどうもありがとう。そして、そして、一緒に写真を撮って欲しいと初めて女生徒に頼まれます。マンガで覚えた日本語の上手な日本フリークのHさん。これはこれで嬉しいものの、相変わらずベールで顔を覆ったままの彼女。うーん、一緒に写真を撮る意味があるのかしら?とか思うものの、本人はとても嬉しそうです。やっぱり不思議な国です。
男子生徒達ともお別れを惜しみつつ、軽く談笑。やっぱり別れは辛いもの。涙こそ見せないものの、皆寂しそうだし、僕だって寂しい。こちらでは男同士でも挨拶代わりにハグして頬に軽くキスしたりするのですが、今まではサスガに僕ら日本人には遠慮してました。しかし、これが最後だからと抱きついて来る彼らを抱きしめ返してみると、気持ちが腕を通して伝わってくる様で、なんだかやはり目頭が熱くなって来てしまいます。
寂しさからか、涙を溜めて全く動けなくなってしまっているエマッド君。彼はこの翌日の食事に行った際の別れ際も、同じく涙で喋れなくなってしまっていました。ボロボロと泣きながら全員とハグ。大丈夫、二度と会えないわけじゃないでしょう?また会えるよ。と言いながらも、これで帰国したら、少なくとも女性陣は、もう二度とこのサウジの地を踏む事はないでしょう。確かに最後の別れかもしれない。そう思うと込み上げてくるものが確かにあります。でもね、次は君が日本へ来れば良いのだし、お隣のドバイやバハレーンでだって会えるじゃないか。日本へ行くのが夢なのだろう?遊びにくれば良いじゃないか!そんな悲しむのはやっぱりおかしいよ、ね、エマッド君。と言う事で元気出して行こうぜ!そうそう、祖国シリアがもう少し安定したら、ぜひ遊びに行きたいな。
しかし、我々、こんなにも皆から愛されていたのだなあ、と随分と感慨深いここ数日を送らせてもらいました。
二度目の大学入学のため、アメリカへ旅立つ事が決まった、一番の悪ガキだったO君。ウズベキスタンがルーツだと言うロシア系の甘いマスクの彼。とにかくメリケンギャル達にモテるんだろうなあ。あまり羽目を外し過ぎるなよ。しかし、そんな彼もいつの間にか25歳。卒業する頃には僕も30だよ、と笑っています。サンフランシスコか、いいなあ、僕も遊び行きたいなあ。
ジェッダへ戻って仕事を探すと言うS君、彼は必ず日本へ働くために行くと言っています。彼もウズベキスタンがルーツだと言いいます。彼はモロに中央アジア系の顔立ち。とにかく日本のアニメ大好きなオタクな彼。取りあえず、日本でアニメーションの勉強のできる大学院などを目指すと良いのではないかと勧めておきました。
ダンマンでVFXを極めるのだと張り切って帰って行ったF君。5年前の写真はスリムでかっこうよかった彼。まずはダイエットからかな。でも君なら大丈夫。頑張れよ。
皆が旅立ってしまい一人リヤドに取り残されたジェッダ出身のM君。彼はどこがルーツなのだろう?レバノン辺りだろうか?金髪で白い肌の彼。落ち着き無くって眼鏡の見た目はギークそのもの。アローンは嫌だーっと叫んでいましたが、大丈夫。僕もいるし、それにエマッド君だって。
ん?
そう、僕自身もまた一ヶ月後の5月にこのリヤドに戻ってくる事が先日ほぼ決定しました。今度は取りあえず半年。今度はプロとして、プロダクションの立ち上げの準備を担う彼らを引き続き指導して行く事に。
今度は、日本人は僕一人。アローンなのは僕の方かもしれない。しかも、一人でアパート暮らしだ。日本広しと言えど、サウジアラビアのアパートで一人暮らしをする日本人CGクリエイターなんて僕くらいなものだろう。いや、確実に僕だけだな。もし、他にもいらっしゃったらぜひ連絡を下さい。お待ちしております。
しかし、半年なんてあっという間だろうな。また、すぐにラマダンが来て、ラマダン休暇があって、ハッジが来て、そうするともう半年だ。とにかく次へ踏み出すための取りあえずの足がかりは確保出来た様に思います。さあて、どう動いて行こうか。ドバイ辺りへ行こうか、それともアブダビ?シンガポール辺りへ足を伸ばすのも良いし、ヨーロッパだってここからなら直ぐソコだ。
まあ、まずはトルコでゆっくりと羽根を伸ばして、気分転換。リフレッシュ。
その後は、いろいろと溜まっている日本での仕事も片付けて来ないとね。
Good-bye for now, Saudi Arabia! I'll be back soon. See you later!(しつこい)
泣いても笑っても残すところ、あと1週間。我々のサウジでの仕事もいよいよ佳境です。そのあとの事は例によって何も決まっていませんが、これがサウジ、なんですね。定職に就く為に頑張って来た彼らの為にも、早く何らかの決定をして欲しいところなのですが(もちろん、僕自身の為にもね)。そして、我々のサウジでの滞在も残すところ10日あまり、まさに秒読み段階に入って参りました。そうそう簡単には出入りの出来ない国ですから、今回この国を出たら、もう二度とこの国の土を踏む事は無いでしょう。ま、僕はまだ戻って来る可能性があるわけなんですが。でも、そんな僕も、あと1週間で残る全ての作業を片付け、とっととトルコへ旅立つのです。わはははは。
しばらくトルコを放浪して、満喫したら日本へも戻りますので、その際は日本の皆様どうぞ宜しくです。しかし、このブログも中東8カ国目となる、このトルコの旅の記録が最後になるのかな?いや、もしかしたら、まだあと一年続く事になるかな?とにかく皆様、最後までどうぞお付き合い宜しくお願い致します。
さて、ここしばらく、また寒さが戻って来てしまったリヤドですので、体調を崩している方も多いかもしれないですね。僕はと言えば、サスガに寝込んでいられる状況ではないので、健康管理には出来るだけ気をつけなければ、などと思って過ごしている今日この頃です。

まあ、そんな忙しい最中なのですが、それでも僕らがこの地に居られるのはあと10日程、これがラストチャンスと言う事もあって、生徒の皆とシリア人でアシスタントをしてくれているエマッド君が、僕らをボーリングに誘ってくれました。この国のボーリング場と言うものにも興味を覚えますが、それ以上に連中がどの程度出来るのか、それはそれは楽しみです。エマッド君は前々から皆でボーリングに行きたいと言っていたので、きっとウマいに違いない?のです。
今回は女性講師陣も一緒ですので、当然、ボーリング場でもファミリー用の入り口から、専用のホールへ入る事になります。生徒たちはもちろん野郎どもだけです。(女性の生徒たちは男性の生徒達と遊びに行ったりする様な事は当然の様に出来ませんので。御法度って事もないのでしょうが、男女皆で遊びに行くなんて事はあり得ない事の様です。)そしてぞろぞろとファミリー側の入り口へ向かうと、いきなり守衛さんに止められます。「お前らファミリーではないだろう?」と、どうやらそんな事でモメている模様。かといって、こちらには女性も居ますので、シングル側(男だけ)に入るわけにも行きません。どうも先生と生徒達なんだと必死に訴えている様です。しばらく押し問答していると、中から受付だかマネージャーだかのサウジ人男性が現れ、話を聞いてくれました。で、どうやら「まあ、そういう事ならOK」と言う事になった様で、無事に中に入る事が出来ました。しかし、写真撮影は不可との事。その念の押し様から、きっとムタワ(宗教警察)なんかが煩いのだろうな、などと思うのでした。しかし写真が撮れないのは非常に残念です。
早速中に入ります。中は家族連れで一杯。子供達がはしゃいで走り回っています。雰囲気としてはショッピングモールのゲームや乗り物のおいてある一角にボーリングのレーンが設置されている、と言った趣。なるほど、サウジアラビアらしい雰囲気です。レーンの数は10レーンってところだったかな。
驚いたのは、プレイしている皆さんを見ていると、意外と上手な女性が多いってこと。スラっと背の高くお顔の整った美女が格好良くボールを放っておりました。しかし、公共の場と言う事で女性の皆さんは例によって、あの真っ黒なアバヤに身を包んでおり、非常に動き難そうです。まあ、イスラム世界なので止むを得ないとは言え、これほど厳格に女性が自身を隠しているのは、このサウジ(特にこのリヤド)くらいなモノでしょうね。顔を覆ってる方までいらっしゃいます。あれでピンが見えるのかしらねぇ?
さて、肝心の皆の腕ですが、結果から言えば結構な下手くそぞろいでした。僕も決してボーリングは得意な方ではありませんが、連中の酷い事と言ったら。まあね、1年に一回来るか来ないかくらいらしいので仕方ないと言えば仕方ないのですが、僕のチームは僕以外全員1ゲームで2桁の点数という体たらく。肝心のエマッド君も…まあ、やめておきましょう。まあね、CGをやろうなんて言う、どっちかと言えばオタク的な子たちばかりなので仕方ないのかな。でも、見た目がオタク(というかギークというか)的な子の方が上手、というこのよくわからない現実。しかし、見た目は一番の男前、体つきもスリムな悪ガキO君の衝撃の下手くそさにはビックリでした。それでも非常に楽しそうにはしゃいでいたので、まあいいんですけどね。「しかしなあ、君たち、もう少し身体動かした方が良いぞ。」なーんて思ったりもするのでした。見かけるサウジ人の大人の8割以上がおデブちゃんだって言うこの国。それも仕方ないのかもしれませんが。
しかし、そのせいか、フィットネスクラブがどこも以上に込み合って盛況だったりするんですけどね。いやあ、でも、その程度じゃあ追いつかないのだろうな。実際、僕も太ったしなあ。そういえば、24歳、お腹ポッコリのF君が、18歳の時の写真を食事の時に見せてくれましたが、コレまた衝撃で、スラっとしたスリムなその体型、男前じゃないか!なんで、そんななっちゃったんだよぉ。
え?オレ?まあね、人の事は言えないんだけどさ、でもオレ40だからね。君ら、まだ20代じゃんか。
さて、皆でボーリングを楽しんだあとは、皆で夕食です。エマッド君がぜひシリア料理を皆に食べて欲しいと言う事で、オススメのシリアンレストランへ。実は、前にも連れて来てもらった事があったこの店ですが、ファミリーセクションがあったってのは知らなかった。今回は裏のファミリー用のエリアへ潜入。皆でテーブルを陣取って楽しくお食事です。

ここ、オススメだけあって、とても美味いのです。豆やナスをすりつぶしたものをアラブパンに付けて食べるお馴染みのホンモスなどから、肉や香辛料のたっぷり乗ったピザにシャワルマのラップ、お馴染みの焼き肉「ケバブ」と言ったもの。比較的ヘルシーな料理ばかりなのに何故太るのだろう?やっぱり運動不足に加えて、ファーストフードやアイスクリーム漬けの生活がいけないのだろうなぁ、などと思うのでした。

お会計の段階になって「僕が払う」と言いだすエマッド君。シリア人である自分が、シリア料理を皆に食べてもらったのだから自分が払うのが当然だと言って聞きません。無理しなくて良いのになぁ。君の稼ぎ、結構厳しいの、僕ら知っているんだよ。でも、今回はその男気に敬意を払ってごちそうしてもらう事にしました。次回は、僕がおごったるからなー。日本ではぜひとも美味いもの食わしてやるから、きっと日本へおいでよ、エマッド君。
そういえば、帰り際、「オレそろそろ帰らなきゃ、じゃあね〜、あ、そうそう」、そう言った悪ガキO君が照れ気味に言ったその後の、「「シュクラン(ありがとう)、エマッド!」その一言がなんだかとても印象的でした。仲良くていいですね。なんかとても楽しい気分になりました。
さあて、あと一週間。ラストスパートです。頑張ります!
随分とご無沙汰してしまいました。こんなに間を空けてしまったのは帰国時以来でしょうか。
気付けばもう三月も半ば。2年前に始まったサウジでのお仕事もあと2週間を残すのみとなりました。時の流れの早さに目眩すら覚えますが、これも現実。とにかくあと少し、出来る限りの事をして行こうと思います。
さて、このリヤドですが、そろそろ冬も空け、ここ1、2週間程で急激に暖かくなり、昼間なら、Tシャツ一枚でも過ごせる様になって参りました。ほんの2、3週前までは日本で言うところの三寒四温的に暖かい日と寒い日が交互にやって来ていて、寒い日は本当に寒く、体調にも気をつけなければといった感じだったのですが、ここ数日は既に初夏を思わせる穏やかな日が続いています。
が、気温的にはそうでも、やはり季節の変わり目だからか、風が強く、やたらと埃っぽくもあったりします。ここは砂漠の街。砂埃とはどうしても縁が切れません。2週程前には久々に激しいサンドストームがやってきまして、これまた久しぶりの雨と合わせて大嵐になったりしました。そういえば、この国に来たばかりの頃も、こういった嵐にあったなあ、などと、ちょっと懐かしく思い出したりもします。2年前の記事なんかも合わせて見て頂くと、リヤドのこの季節がどんな感じなのかご理解頂けるかもしれませんね。
と言う事で、ここ数週間の出来事などを簡単に記しておきたいと思います。

1、復活のコリアンパレス
店舗改装のためしばらく休業とのお知らせ以来、いっこうに再開する気配がなく、我々が求めてやまなかった、あの韓国料理レストランのコリアンパレスが1年半ぶりに復活致しました。場所も変わり、以前のファイサリヤタワー近くから大幅に移転、ユーロマルシェ近く、タカスシ通りのエミレーツ航空オフィスの数件隣り、でかでかとコリアンパレスの看板が出てますので、一目瞭然でその場所を知る事が出来ます。

「リトゴユース」「アメリカソコーヒ」「ネモン汁」といったオモシロ日本語の入ったメニューもそのままです。懐かしい!!
店長のコリアンオヤジの話によれば、早いところ再開したかったのだけれども、建物の改装が待てど暮らせど終わらず、結局諦めてこの場所に再オープンした、と言う事でした。なるほどー、なんともサウジらしい話ですね。オヤジいわく、「日本食レストランのトウキョウレストランもそうだけど、我々は、単に韓国や日本の料理を出しているだけではなく、我々の文化を紹介し、体験出来る場所を提供しているのだ」とそりゃもう鼻息も荒く、エラい力の込め様でした。まあ、オヤジの身の上話に始まって、様々な武勇伝まで聞かされ、少々ウンザリではありましたが、基本は悪いオヤジではなさそうです。ちなみにその武勇伝ですが、韓国がまだ軍事政権下にあった頃のオヤジの若かりし頃の話。いろいろな政治活動をして、当局にとっつかまったりして、いろんな国を点々としていた様です。そういえば韓国と言えばほんの2〜30年前、僕が小中学生の頃なんかはそんな国だったんですよね。まだ民主化されて二十数年なんて事に関しては、正直ピンとはきませんが、僕なんかが生まれた頃の日本で言うところの安保闘争で頑張った話(というかちょっとやり過ぎた話?)、なんかに近いのかもしれませんね。「戦争を知らずに〜僕らは生まれたぁ〜」なんて歌がなぜか頭をよぎったりするのでした。


どうでも良いですが、オマーンのマスカットにあった日本食料理屋、東京太呂の店主(日本人)と同じ様なタイプのオヤジです。極端な韓国語訛りの英語が特徴的なオヤジ、初めて会った人は彼が英語ではなく韓国語を話している様にしか聞こえないでしょうね。我々日本人の英語もきっと、他の国の人にはそう聞こえているのだろうなぁ、などと彼に会う度に考えてしまうのでした。
しかし、1年半前は大しておいしいとも思わなかったこのレストランの料理ですが、今行くと、もうとにかく美味い!それだけ口が東アジアの味を求めていると言う事でしょうかね。オープンしてまだ1ヶ月足らず、既に3回も行ってしまっています。リヤドに住む日本人ならトウキョウレストランと合わせてここは決して外す事の出来ない貴重なお店なんですね。
2、ジャパンズカップ
先週末は、大使館よりご案内を頂き、リヤドの競馬場へジャパンズカップと言うレースを観に行ってきました。なんでもJRA提供のレースと言う事で、サウジ側から在留日本人をご招待して下さったとの事。トラックを一望出来るガラス張りの部屋でブッフェスタイルの立派なお食事を取りながら観戦出来ると言う事で、喜んで行って参りました。

サスガ、とも言うべき豪華なお食事。とてもおいしゅうございましたよ。競馬は全然分からんのですが、馬にも触れたし、一般のお客さんを差し置いて、ゴールの目の前まで入って観戦も出来たし
満足満足です。もちろん、賭け事の禁止されたイスラム国のサウジですので、馬券なんて無い…のかと思いきや、これだけはOKなのだそうで、簡易的ではありましたが、どの馬が勝つかを当てるクジの様なものがありました。当てると実際にお金がもらえるのか、何か物がもらえるのか、といった辺りはよくわかりませんでしたが、これは意外な事実です。


トーブにシュマークという如何にもサウジ人然としたオヤジがレースに熱中している姿を見るに、どこの国も変わらないんだなあ、などと思ったりもしましたが、ただ何よりも違うのは、実際の観客は、我々の様な招待客や、遊びに来ているサウジ人や欧米人の家族連れなどが多く、純粋にレースを楽しみに来ている前述の様なオヤジが少数である、という点でしょうか。
別の大きなレースとかだともっと盛り上がるのでしょうかね?
何にしても季節も良く、非常に気持ちの良い競馬観戦となったのでした。



さて、あと2週間もすれば我々の自信作が完成します。
満を持して、皆様に大々的にお披露目出来れば良いのですが、なかなかそうもいかず、どのような形で公表出来るかは未だ分かりません。そして、その後の仕事に関して言えば、この後に及んで結局どうなるか分からない状況になってしまっています。
これも文化、と言えばそうなのでしょう。我々日本人からすると信じられない常識ですが、まあ、そういうものなのだと思えば腹も立ちません。僕自身は、4月一杯位はゆっくり旅でもして英気を養おう、なんて考えていましたので、どうなるかもう少し見守りたいと思います。実は日本でやらなければならない手続きなんかも沢山ありますしね。
でもね、個人的には5月から日本で仕事を再開、ってのは考え辛いわけです。国内であれば、贅沢いわなければ何かしら食べ繋ぐだけの仕事はあるでしょう。でも正直それは本意ではないので…、ぜひとも2年間のサウジでの経験を生かして展開して行きたい、と思うのは自然かと思うのです。かといって、そんな直ぐに海外で(日本国内の条件以上で)仕事が取れるか、と言えば、どうだろうなぁ?
まあいいや、とにかくあと2週間、頑張りながら考えようっと。
相変わらず甘々な人生を送っておりますが、こんな私に興味を持たれた方、
もしくは、何か情報やご質問などありましたら、以下までご連絡頂けますと幸いです。
黛 潤一郎
kuronekonokujira(アットマーク)excite.co.jp
(このブログ用のメールアドレスです。
スパム対策で上記の様に書いてますのでアットマークを@に置き換えて下さい。)
気付いてみればもう二月も下旬に差し掛かろうという今日この頃。今年に入ってこの日記もまだ三本目。いい加減サボり過ぎとは言うものの、さして書き記す事も無く、脳みそに仕事以外の事を考える余裕が無いのも確かでもあり、いやいや、困ったものですね。
この国へやって来て間もなく1年と11ヶ月。当初の予定として全行程で二年間の滞在であるわけです。
月日の流れとはあっと言う間のもので、気付けば予定の期日まで後一ヶ月と少々。ノルマを果たすには、かなり厳しい状況ではあるものの、そこはなんとか頑張らざるを得ないのは日本人の日本人たる故で。日本人として、何が重要で何を切り落とすべきか、そこはもっと柔軟に考えて、効率とクオリティを追求する事こそが必要なのではないかと、まあ、そんな事を日々考えるわけです。
この残りの一か月少々で何が出来て、その後何が待っているのかは、実際、まだよくわかりません。個人的には取りあえず当初のノルマは果たしたので帰国、とそんなつまらない形にはしたくない訳で、出来れば何らかの成果を得たとの実感を持って次に進めるのが理想です。
実際のところ、チラチラと四月以降の話が現れては消える昨今ではありますが、今の感じだと後一年位はこの地に残り、引き続き何らかの理想を追いかける事になりそうな、そんな話の雰囲気にはなって来ています。但し、今の状況だと個人的に僕一人が残る様な、そんな状況も十分あり得る、というか実際にそうなりそうな雰囲気だったりもするのですが。
まあね、でも、それもいいかも知れません。少なくともこれだけの結果を残した、と言う実感無くしては帰れない、と言うのが正直なところなのですし。それにもう少しだけ時間的な猶予が与えられれば、この国以外、例えばドバイやアブダビ、ドーハと言ったお金のある地域で、また僕の理想を追いかけて行く事も考えられそうですし、何かしらの結果を持って、豪州や欧州のどこかへ出掛けて行くのも悪くないかもしれませんね。
ただし、それには、もっともっと頑張らなければならないのが英語でしょうか。二年近くも海外生活を続けた割には大して進歩しなかった英会話。そりゃ多少は、最初に比べればマシにはなりましたが、結局は日本人達に囲まれた仕事で、そもそもこの国自体が英語ネイティブな国ではなかったので、意思疎通も、片言でもなんとかなってしまった、という言い訳は出来ますが、ご近所のオーストラリアやイギリス人達のネイティブな英語をすんなりと聞き取って、流暢に会話出来る様になったわけでもなければ、字幕無しで英語圏の映画を観られる様になったわけでもないとね、なんだよ、何の目的も果たしていないじゃないか、と言うのが今の正直な気持ちでして。あと一年位は欲しいなあと、そんな感じでいたりするのが本当のところです。
さて、昨日の事。
日本ではお馴染みの100円ショップ、ダイソーの入ったオサイムモールというところへ久々に行きました。耳かきをベッド横におきっぱなしにしていたら、どうやら掃除のおばちゃんに間違って捨てられてしまった様で、ダイソーならあるだろうと、まあ、こんな理由です。ここ、非常に巨大なショッピングモールなのですが、女モノと子供服ばかりでさしてみるべきところも無く、とにかくダイソーだけがお目当てです。コンパウンドのショッピングバスに乗り、出掛けて行くわけですが、この日はオーストラリア辺りの白人のジイちゃんバーちゃん達と僕だけでした。(英語で会話しているところを聞くに、そんな感じ)
そして入店。嫌な予感がよぎります。そう、大概のショッピングモールでは、木曜日(日本で言うところの土曜日)はファミリーデーで、男一人だと入れてもらえない事が多いわけです。だったら困るなー、などと考えながら、この白人老夫婦達にぴったりくっついて、僕もファミリーの一員ですと言わんばかりに入店。特になんのお咎めも無く入れました。早速ダイソーに向かいます。で、案の定、警備員に声を掛けられるわけです。「一人?家族は?」「キター!やっぱりファミリーデーなんだ。」冷や汗をかきつつ、しれっと「もちろんいるさ。家族と来てるよ。」と答える。なら問題無いと、特にそれ以上追求される事も無く警備員は行ってしまい、事無きを得ました。こんな感じで、だいたいどこでも、それを数回繰り返す事になります。よっぽど家族を持っている様には見えない様ですね、僕。もう40代のいいオヤジだと言うのになぁ。
女性が虐げられているといったイメージばかりもたれがちなイスラム国サウジアラビア。しかし実際には、生活するのには、独身の男が一番面倒なんじゃないかと思います。そんな差別しなくても良いじゃないか。こんなちっぽけなオレだって、生きているんだヨ。シクシク。
ちなみに、ここのダイソーは非常に大きなお店で、多くのサウジ人達で賑わっています。全てが7リアル(約140円)と14リアル(約280円)ですから意外と良心的なお値段設定です。メイドインジャパンの品々が並ぶと言う事で、質の高いものが安く買える店として人気があるのだそうです。まあ、僕らからすればやっぱり安物が並んでいる様にしか見えないのですが、箸や和食器、日々の生活で必要な日本的な日用品が手に入ると言う事でやはり重宝します。それに、コレだけの日本の品々がこちらのサウジ人達にも人気があると言うのは、なんか嬉しくもあります。台所用品などの日用品や化粧品などを一生懸命探すおばちゃん、文房具やおもちゃに見入るガキンチョ達。微笑ましくもあります。お目当ての耳かきも買う事が出来ましたしね。
しかし、並んでいる商品全てが日本の店と同じもの。当然書かれている商品名も説明も全て日本語です。いっさい英語やアラビックの補足なんて書かれていません。布団圧縮袋とかムカデ用の殺虫剤とか、使い方わかるんでしょうか?いや、そもそも、それが何なのかがわかるのでしょうかね。そのあたり、とても謎なのです。
ここ2ヶ月程、夕食はほぼ毎晩の様に一人で鍋やってます。美味しくて簡単で且つヘルシーで、日本人に生まれて良かったーってなものですね。というのも、一人用の土鍋を手に入れたのがきっかけで、ここリヤドでも白菜、ネギ、椎茸、シメジと言った鍋用の定番の具材が手に入る事もあって、本当に毎晩鍋なのです。トリやシャケの切り身を入れたり、うどんを入れたり、ドバイで買った餅を入れたりと、いやあ、結構飽きないものですね。
ちなみに一人用土鍋ですが、ハイアットモールと言う大きなショッピングモールに、ダイソー的な(ダイソーではない)日本の100円ショップで売っている品物をおいている店があるのですが(だいたい150~300円ショップって感じです)そこで購入。約300円也。安い!プラスチックですがお茶碗や湯のみなんかも売っているので、和食器が欲しいときには重宝するお店なんですね。
さて、今年もあっという間に1ヶ月が過ぎ、間もなく2月です。こうやってまた今年もあっという間に終わってしまうのでしょうか。せめて今月中にもう一本。と言う事で大してネタも無いのですが更新です。
これから最後の追い込みとあって、ろくすっぽ休みも取れなくなる事が予想されるワケですが、それならば、「まだ休みの取れている今のうちに、まだ乗っていない鉄道にでも乗っておこう」と、急遽皆で出掛けて行ったのが先週末の事。
このサウジアラビアに唯一走っている鉄道、ダンマン鉄道。リヤドとダンマンを約4時間程で繋いでいるのだとか。ダンマンはアラビア湾に面したサウジ第三の街。原油の採掘で有名(?)なアルコバールもこのダンマンのすぐ近くです。そうそう、島国バハレーンの対岸はこのダンマンで、長い橋で繋がっているのも有名ですね。(そう?)
中東の国々へは既にサウジ以外でも6カ国を回ってきたわけですが、考えてみればこのサウジではまだ一度もリヤドを出ていない。たまにはちょっと違う街を見てみるのも悪くないかも、と言う事で、休みだと言うのに朝6時に気合いを入れて起床。日帰りの鉄道の旅に洒落込もうと、こういう事だったんです。
朝6時起床、6時半にいつもの運転手Rジイを呼んで出発。7時にはリヤドステーションへ到着。駅はリヤドの古い街の中心辺りにあります。リヤドの下町ってところですね。列車の時間は7時45分頃のはずなので、まだ十分時間があります。早速切符を買う為に窓口に並びます。
しかし、おばちゃんやおっさんが次から次に割り込んで来てなかなか順番が回ってこない。なんと言うか、相変わらずですね。しかしイライラしてはいけないのです。そういうところなのです。ここは。そして遂にワタクシどもの番に。「ダンマンまで切符くれ。」「無いよ」。「は?、無い?」「いや、切符買いたいんだけど」「次は夜8時の列車だね」、は?
そう、見事売り切れ。「次回はインターネットで予約してきてね」だそうで。
はい、と言う事で期待も空しく、残念ながら乗れなかったと、こういう事でございます。
なんだよー、せっかく朝早起きして行ったのに…。ガイドにも当日窓口で買えるって書いてあるじゃん。ああ…。と言う事で、ダンマンへの日帰りの旅はまたのオアズケになりましたとさ。がっくり。帰ってもう一度寝直したのは言うまでもありません。ホント、ろくなネタじゃ無いですね。
ちゃんちゃん
新年あけましておめでとうございます。
年始から2週間も経ち、今更「おめでとう」も無いものですが、なかなか更新もままならず、ようやくの本年最初の更新と言う事ゆえ、この辺り平にご容赦願えればと。
しかし、遂に2012年ですか。この国へやって来たのが2010年でしたから、いろいろと考えてしまう事が多いのも納得です。本当に時間の流れの速さには溜め息が出ますね。
さて、この2週間、当然日本の各職場では正月休みと言うものがあり、学校などの冬休みと称する長期の休み程ではなくとも、大晦日と正月の三が日位は皆様、お休みになっているのでは無いでしょうか。しかし、ぐちぐちとクドい様ですが、このサウジアラビア、我々日本人及び西洋各国を始めとする他の多くの国々の間でもお馴染みと言うか、半ば常識と化しているグレゴリオ暦が通用しない、非常に稀な世界でして、ヒジュラ暦ではとうに新年を迎えてしまっていると言う事もあり、12月31日だろうと1月1日だろうと、別に何ら特別な日でもなんでもなく、特に今回の大晦日と元日は、この国では平日である土日であった事もあり、まあ、あったり前に普通通りお仕事、とこうなるワケです。
今年もまた、なんら面白みの無い年明けを迎えた、とね。
なんか2年も続けて、年末年始のあの独特な、慌ただしかったり、まったりとしていたり、といった空気感を感じる事が出来なかったって言うのは、なんか日本人として一抹の寂しさを感じてしまったりする今日この頃なんですが、さーて、こんな年末年始も今年限りで、来年はゆっくり日本で過ごす事になるのかどうなのか?まあ、それはそれ、海外で働く日本人としては、ちょっとした問題だったりもするワケです。
個人的には、少しずつでも成果が出始めているこのお仕事、最終的な結果を見ずして日本に帰る事になるのだとしたら非常に残念であると思っているのですが、実際のところ、4月以降もこの国に留まる可能性もチラホラと見え隠れもしている昨今だったりするワケで、(あくまでも、そういう可能性もなきにしもあらず、と言ったところですが。)さあて、どうしたものでしょう。もう少し違う形でこの国の人達との仕事に関われる様になるのであれば、それはそれで改めて頑張って行きたい、などとも思うのですが、それよりも今のこのプロジェクトです。もしあと2ヶ月強ではっきりとした結果が出ない、と言う事になれば、やはりもう少し頑張りたいよなあ、などとも思ってしまうワケです。
もちろん、別の国で、なんて事も考えたりもしますが、さぁて、どうしたものでしょうね。
ところで、先週末の話になりますが、我々のアシスタントをしてくれているシリア人のエマッド君という若者のご家庭に招かれまして、ちょっとしたパーティーがありました。それはもう物腰の柔らかい優しくて可愛らしいお母さんに、可愛い妹さん、それとエマッド君そっくりな兄貴のバッサムさんが、シリアン料理(レバノン料理と変わらないんですが)で一生懸命もてなしてくれまして、とても楽しい一日となりました。
この一家、どういう経緯かはわかりませんが、エマッド君が小さい頃からこのリヤドに住んでいる様で、昔のアルバムの写真なども見せてもらいましたが、本当に幸せ一杯のご家庭と言う感じ。なるほど、エマッド君がこれほど素直で(実はかなりの頑固者だったりするんですが)人の良い性格に育ったのは、この家族あってなのだなあ、などと思ったりしました。
リヤドの繁華街近くの街中のお宅。もちろん彼らはシリア人でサウジ人ではないので、一般のサウジ人とは、またちょっと違うのかもしれませんが、リヤドの街中で暮らす人々のリアルな生活を見る事が出来ました。日本で言うところの広めの3LDKくらいのマンションと同等のお宅。(但し、一部屋一部屋はかなり広いのですが)なるほど、こういうところで皆さん生活しているのだなあ、などと感じると同時に、こうやって都会で暮らす人々って言うのは日本もサウジも実はそれほど違わないのだという、感想を抱くに至ったのでした。
しかし、結局エマッド君のお父さんには会えずじまい。昔の写真には沢山写っていて、家族一緒の楽しそうな写真が多く残っているのですが、現在のお宅には全くと言っていい程、お父さんの存在する気配がない。実は皆が皆、お父さんの事については、「いるのだろうか?」「もし、いなかったら…」と、結局、気を使って最後まで口に出せずにいた、というのがあとでわかったのですが、実は帰り際、2台の車に分乗した際、僕の乗った車とは別のもう一台の車の方が、別れた直後に丁度お父さんが帰って来たところに遭遇したとの事で、なんの事は無い、お父さんは存命。全く持って元気だそうで。ひと安心です。
外国人はいろいろと仕事面で不利を被る事も多いこのサウジアラビアです。彼もいろいろと仕事上の問題を抱えているのも知っていますが、それでも今回の幸せそうな家庭を見て、本当に安心しました。
本当によかったねエマッド君、素敵な家族で。
最近しょっちゅう、インド人運転手のRジイに説教されるワケですよ、「幸せな家庭を築いてこその充実した人生ってものだろう?」ってね。ことあるごとに、「ジュンイチロウ、お前はいつ結婚するんだ」「日本人ってのはどうなってるんだ?」と、いいかげん喧しいオヤジですが、確かにね、身につまされるものはありますね。
### でもオヤジ、働く日本人の独身女性陣に向かって同じ事を言うのはやめた方が良いぞ。日本人だからといって、このあたり、実はとてもデリケートな部分なんだからさぁ。
こちらの時間でも、まもなく31日大晦日。日本時間ではそろそろ夜が明ける頃でしょうか。今年も残すところ本当にわずかです。
さて、先日も書いた通り、既にヒジュラ暦では年が明けておりまして、明日大晦日も明後日元日もこちらでは何でも無い普通の日。今年は土日と重なっていますが、もちろんこちらでの土日は平日ですから、いつもと何の変わりもなくお仕事と、こういう事なワケです。しかも只でさえ忙しい昨今ですので、のんびりと過ごす事も出来ない、と。
やれやれ、2年続けて新年を祝いつつ、のんびりと過ごす事が出来ないって言うのは、なんとも寂しいものですね。
しかし、昨年同様、あっという間に過ぎ去った1年でしたが、まあ、それでも振り返ると随分といろいろな事がありました。オーマンへもジョルダンへもレバノンへも、ああ、ドバイ(UAE)にも行きましたね。
おまけに、先日ついに40代と言う大台にも乗ってしまいました。この辺りはなんとも微妙な出来事ですが、その(ある意味)記念の年に、着々と出来上がりつつある、我らが教え子たちとのコラボレーション作品。まずはそのトレーラーだけでも一般の皆さんにお披露目出来たと言うのは、やはり大きな出来事でした。
この勢いで、来年は作品の全てが皆さんのお目にかかれる事を期待したいところです。もちろん水面下ではいろいろな動きもあるのですが、一応最初の約束として決められた納期まであと三ヶ月。その後がどうなるかは、この期に及んで、まだまだわからないという状況です。しかし、このサウジアラビアはリヤドでの2年間が、この先、我々の生徒たちの、このプロジェクトに関わった人達の、そして僕自身の人生に、どのような影響を及ぼして行くのか、それはこの三ヶ月の使い方で大きく変わってくる様な気がします。
三ヶ月後、日本に帰ってゆっくりと先の事を考えるのか、その間もなく、次の仕事がやってくるのか、それとも、その先もまた何らかの形でサウジアラビアと言う国に関わり続けるのか、それはまだわかりませんが、私が選んだコンピューターを使った映像制作と言うお仕事には、この先、それこそ一生関わって行く事になるでしょうから、なんらかの形できっと、このサウジでの経験も生きてくる事でしょうね。
私自身にも、皆さんにも、来年も良い年でありますように。
良いお年を。
2011年12月30日 リヤド時間23時40分
黛 潤一郎
メリークリスマス!
前回、前々回で紹介しました、ドバイでのコンテンツ・キャラクターショーへのブースの出展。そこで展示した我々の作品に関してですが、晴れてパブリック公開のOKが出ましたので、今回は、改めて紹介させて頂こうかと、こう思います。
思い起こせば既に1年と8ヶ月前。現地のCGクリエイターを育て、共に作品作りをすべく、我々はサウジアラビアにやってきました。現在では一通りの基礎教育を終え、その応用編とも言える商業作品の制作を行う毎日。そして、遂にその一部が完成し、トレーラーとして一般に公開するに至ったのが、先月のドバイショーでの事でした。
もちろんショーでの展示は、一般のお客さんや関係者へのアピールが目的でしたので、出来るだけ多くの方に見て頂ければ我々としては万々歳なワケですが、権利関係などいろいろと難しい問題もあり、こういったネットでの公開は極力控えて来たという経緯があります。しかし、先日、ようやく公開のOKが下り、晴れて皆さんにも見て頂く事が可能となりました。そして、なんと、遂にサウジアラビアのプリンスにもお披露目する事まで出来たんです。
えー、御託はこの辺りにして、とにかく、ぜひご覧頂ければと思います。こちらの動画は、我々の教え子がアップしたもので、組織として公式に公開出来ればとも思うのですが、とにかくこうやって公開出来る事だけでも感慨深い物があります。
アラビア語で殆どの日本の方は読めないでしょうから簡単に説明を。(もちろん僕も全く読めないのですが… (^_^;A)
タイトルは「The Little Inventors /リトル・インベンターズ」。そのままですが、小さな発明家達といった意味合いです。教育を目的とした内容となっていて、各話にちょっとしたウンチクがさりげなく(いや、あからさまにカナ?)埋め込まれていたりしますが、幅広い層に普通のアニメとしても楽しんで頂ける様に制作しているものです。
私は、この制作が始まるまでは日本からやって来たCGの講師として、そして現在は、こういうと大層な響きがありますが、一応ディレクターとして、こちらの映像の演出から、全ての作業を監修するという立場で参加しております。また同様に、モデリング、リギング、アニメーション、ライティング、レンダリング、コンポジットと言ったCG制作に関わる全ての作業に関して、日本人の(声を大にして言います)一流のプロのクリエイター陣が講師として、またスーパーバイザーとして監修しています。
しかし、メインの作業はほぼ全て、まだまだ素人と言っても過言ではないサウジの若者達、つまりは研修生達が作っているのもまた事実。ストーリーも脚本も彼らに寄るものなのです。(もちろん、最後は我々が手直しを入れたりはしておりますが…)既に一丁前のプロのクリエイター気取りの者もいたりしますが、実力はまだまだルーキーの域を出ない彼ら。しかし、何も出来なかった一年前を振り返ると本当に成長したものだと、いろいろと感慨深いものがあります。
また、我々の教え子たちの多くは若い女性で、女性の社会進出がなかなか侭ならず、世界的にも閉鎖的と誤解される事も多いこのサウジアラビアの社会で、多くの女性達が集まり、これだけの作品を作っていると言う事は、本当に誇りに思っても良いのではないかと感じています。(手前味噌ですいません。コレはあくまでも私自身の私感なのですが、多分、スタッフ一同、皆そう感じているでしょうし、そう思っても良いのではないか、とね。)
まだまだ制作は途中段階で、このトレーラーはあくまでも一部に過ぎません。我々がこの地にいるリミットまで後3ヶ月(と言う事に今のところなっていますが…)。本当の佳境はコレからです。こんなところで立ち止まって満足している場合では無いのですが、私からの最初の報告として、ぜひ多くの皆さんにご覧になって頂ければと、こうして書き留めている次第です。
ヒジュラ暦を採用するこの国では、既に年が明けており、イスラム教国である事から、年末年始も、クリスマスもなんら関係のない寂しい年末を日本人スタッフ一同は迎えておりますが、このクリスマスと言う特別な日にこうやってお知らせ出来る事を嬉しくも感じます。
ぜひぜひ、皆さんでご覧になって頂けたらと思います。
「続く」などといいつつ、結局1週間が経ってしまいました。
この間、我がコンパウンドのウチとは別のヴィラにサソリが出るといった、ちょっとしたハプニングがあった様です。時々サソリ騒ぎを耳にするこのリヤドですが、今回は我々のお仲間のお家と言う事で、全く持って他人事では無いという状況でして。そして、その出た!という種類がよりにもよってイワユル最凶最悪種の「デスストーカー」とか呼ばれている奴だったそうなんですよ。(証拠写真見ましたから間違いないと思います。)スリッパの下に居たと言う事ですが、誰も刺されなくて本当によかったです。しかし、コレからは靴を履くときは、特に気をつけなければなりませんね。
ところで、そちらのヴィラではちょっと前、庭に野生のハリネズミも現れたと言う事でしてね。いいなあ。見たいなあ、野生のハリネズミ。デスストーカーは嫌だけどハリネズミは見たい!という、えーっと、そんな一週間でございました。
さて、ドバイへ行ったのも既に2週間前。薄れる記憶を辿りつつ、それでも一応記録を残しておきたいのはやまやまなのですが、本当の意味での佳境に入りつつある昨今、時間はともかくとして、その忙しさ故に、どうにも文章を書くだけの気力が続かないのです。と言う事で、今回は簡単に写真と動画で、記録として残しておこうかと思います。毎回楽しみにされている方には本当に申し訳ないのですが、どうかご容赦くださいませ。
まずはドバイのキャラクター・コンテンツショーの様子から。
展示ブースはこんな感じ

イランのあるプロダクションのブース

受付やってた兄さんの話を聞くに、今、イランでは映画やゲームと言ったコンテンツ制作に非常に力を入れていると言う事。国際的な情勢がもうちょっと安定していたら行ってみたいのだけどなぁ。
謎のキャラクター、かなり怖い。

次にドバイの日本食材屋さんの写真

ラムシープラザというローカル色全開なモールの近くにある、ドバイ在住の日本の方にはお馴染みらしいDEANS FUJIYAさん。ちなみにラムシープラザ内にはダイソーもあり、近所には韓国食材屋さんもありました。
店内では店番していた東南アジア系の女性が、ちょっと怪しい日本語で話しかけてきてくれましたが、なかなか親切な方でした。ここでは、カップヌードル(ポークが入っているため、サウジには無い)や柿ピー、焼きそば、袋入りの生ラーメン、カレールー、などを買い込みました。サウジでは売っていない、日本のお米や味噌、おでんの種、調味料類などから、冷凍の魚や御手洗団子やまんじゅうまで、小さいながらもかなり充実した日本食材屋さんです。
すぐ近くには日本食レストランのFUJIYAさんがあり、日本人のマスターがいらっしゃいました。そこで担々麺を食べましたがとても美味しゅうございましたよ。
ああ、ドバイが羨ましい。
ドバイモールのファウンテンショー


前回、きちんと見られず悔いが残っていた、ドバイモールの噴水ショーです。ドバイモールはブルジュハリーファの横にある、これまた世界一バカでかいショッピングモールです。紀伊国屋書店が入っていたり、世界一デカい水槽のある水族館が入っていたりする楽しいところです。そのすっごい混雑ぶりが伝わるでしょうかね?

こちらは動画もどうぞ。

しかし、この現在のところ高さ世界一のビル、ブルジュハリーファですが、どうやって撮っても現実感の無い写真になりますね。はい、これ、CGじゃありませんからね。
帰りの飛行機に乗る直前に行った、クレオパトラスパ

極楽マッサージを受けて参りました。ワフィモールと言う、見ての通りなんともバブリーな感じのショッピングモールや、かの有名なピラミッド型ラッフルズドバイホテルなどと一緒にあります。ああ、また行ってジャグジーとサウナで一日のんびり過ごせればなあ。




そしてリヤドへ。

ただいまリヤド。
リヤドの夕日はやっぱりバカデカかったのでした。
こちらリヤド、このところやたらと寒い毎日です。ほんの数週間前までは半袖でも過ごせたのですが、昼でもしっかり上着着込んで朝晩は暖房のお世話になる。すっかり冬と言う事ですね。
さて、先週末はそんなリヤドからまだ暖かいドバイへ。ドバイで行われるコンテンツショーに我々の作品が展示されると言う事で、「じゃあせっかくだから見てこようか」と、週末を利用して行って参りました。
久々のドバイ。およそ一年半ぶりです。前に行ったときは暑くて死にそうでした。あの時はリヤドと同様に40度を超える気温に合わせて、物凄い湿気。本気で死ぬかと思う程暑かったのですが、今回は24〜28度程度。日本の初夏か初秋くらいの気候です。湿気も程よく気持ちよい。泳ぐには既にちょっと寒い感じですが、街を歩くには丁度良い季節かもしれませんね。
しかしドバイを歩いていて感じるのは、多少はイスラムの戒律を気にしなければならない事もあるものの「普通の生活が出来る」と言う事。電車に乗り、街を歩き、食事をする。そんな当たり前な事がリヤドでは出来ない訳ですが、ほんの90分も飛行機に乗ったこの街では当たり前に出来る、と。
街を歩く人々、女性はもちろんアバヤを着込んだ黒尽くめの女性もいない訳ではありませんが、殆どが我々も見慣れた普通の格好。オープンカフェでは、おばさんが一人でタバコを燻らせ、コーヒーを啜っている。日本ならなんて事無い普通の日常。多くの女性が顔を隠し、外国人だろうが何だろうが女性は全て黒尽くめの衣装を強要され、飲食店では男女は別々、入り口も別。オープンスペースでお茶が出来るのは男だけ。そんなリヤドから見ると天国の様に感じるのです。
水曜日の夕方、仕事帰りそのままにリヤドを発ち、夜10時頃ドバイ入り。リヤドもドバイも空港は街中から30分もあれば十分に行けますので、この点はとても便利です。何度も書きますが、都内から1時間も掛けて行かなければならない成田。本当にあれ、なんとかして欲しい。これからは出来るだけ羽田を使う様にしたい、とどうしても思ってしまいますが、その羽田もそれ程便利な訳でもない。まあ、これは品川とかに住めば良い訳なんですが。(そういえば。横浜や川崎でもいいのか…)
さて、夜10時前にドバイ入り。タクシーで宿へ向かい早速チェックイン。なかなか良いホテルだったのですが、まーチェックインに時間のかかる事、かかる事。もうね、10時30分にカラオケ屋を予約していると言うのに、全然部屋に入れない。しびれを切らし、とりあえず荷物だけおいて出発します。カラオケ屋、というかドバイでは有名な日本食レストランにカラオケルームが併設されているこの「喜作」というお店。日本人のシェフがいて、現地の日本人の間では非常に人気との事。滞在したホテルから歩いて10分程です。
とりあえず、僕の今回の最大の目的は、ドバイのコンテンツショーなどではなく、このカラオケ。だってね、カラオケ初体験のサウジ人とシリア人がいる訳ですよ。皆、日本のアニメソングをよく知っている訳です。そして美味いと評判の日本食が出ると来た。そりゃあ楽しみですよ。
そして喜作に到着。日本人の店員さんに日本語で案内されます。こういうとき、気付かずについ英語で話しかけてしまって、日本語で返されると、なんか妙に気恥ずかしいものがあります。

そしてカラオケルームへ。そして此処ぞとばかりに豚肉関連の料理を頼みます。だってリヤドでは絶対に食べられないですから、豚。そしてビール。これもリヤドではノンアルコールしか飲む事が出来ませんからね。本当に皆、「ここぞとばかりに」です。目の前に敬虔なイスラム教徒達が三人もいると言うのに…。もちろん彼らは豚肉には手をつけませんし、アルコールも飲みません。過去にもいっさい口にした事がないと言います。偉いものです。(まあ、それらの料理に特に興味も無い様でしたが。)
ただ、肉じゃがは非常に気に入った模様。もちろん牛肉のです。(だったと思うんだけど、違ったら…。僕らが着いたときには既に手をつけていたので、これは内緒です。)確かにどこの国の人が食べても美味しいと思うのだろうな、肉じゃがって。
次々とやって来る日本食。豚キムチ、焼き鳥、豚の角煮、味噌ラーメン、トンカツ、等など。どれもとても美味かったな…。でも、トンカツと豚の角煮は出て来ているのに気付かず食べ損ないました。非常に美味しかったと言う事です。くそう!これでまた後4ヶ月豚肉はおあずけです。
でもね、本当に日本の居酒屋さんなんかで出て来るものと変わらず日本の味です。もちろん美味しい居酒屋さんですよ。この翌日行った日本食材屋さんと合わせて、ドバイに住んでいる方々を非常に羨ましく感じます。
そして始まるカラオケ大会。カラオケなんて3年以上ぶり位かもしれない。目的は何と言ってもサウジとシリアの彼らにアニメソングを歌わせる事。あいうえお順での歌手検索しか出来ない探し辛い曲リストから必死に探し、彼らが知ってそうな曲を入れて行きます。ドバイとは言え、非常に充実した曲数が入っていますが、残念ながら、彼らが知っているような曲は意外と多くはありませんでした。僕自身も洋楽を歌う気でいたのですが、なぜか洋楽も全然ない模様。これまた残念です。
とりあえず、サウジ人なら誰でも知っていると言うマジンガーZ(サウジではマジンジャーと言うそうです。)の曲、そして一人はガンダムの曲などを歌います。ただ、やはり字幕が日本語でしか出ない為、非常に歌い辛そう。自分の携帯で検索したローマ字での歌詞を見て歌います。)でもね歌い辛いのも当たり前。彼ら初めてなんだもの。またやっぱり照れくさいのか、小さくなってボソボソと歌います。普段はあんなに元気なのにね。
ただ、それでも何曲か無理矢理歌わせていると、調子も乗って来た様で、グレンダイザーをアラビア語で歌いたいと言いだしました。それは面白いと、早速入れます。ここぞとばかりに元気になる3人。本当に楽しそうにアラビア語で歌います。そりゃ、ワケもわからずただローマ字をナゾって歌うだけの日本語の曲よりも楽しいでしょう。我々もアラビア語のアニメソングなんて聞くのは初めてですから、非常に盛り上がりました。そしてアラビア語の曲も入っているのを僕が見つけ(たったの20数曲程度でしたが)、とにかく適当に入れてみます。どれもかなり有名な曲ばかりで、彼らも知っているとのこと。
アラブの曲でカラオケなんて、こちらもとにかく新鮮です。彼らも楽しそうでしたし、珍しい経験が出来たなあ、なんて思うのです。きっと彼らもそうだった事でしょう。リヤドで生活する事、早20ヶ月。すっかり慣れたとは言え、ドバイの様な自由さもなければ、豚もラーメンもアルコールも無い土地からやって来ると、夢の様な場所に思えるのでした。
思いがけず長くなったので、続きます。



