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黛 潤一郎 CGのお仕事でサウジアラビアのリヤドに滞在中です。どうでもいい様な他愛も無い事を日々書き連ねているブログですが、どうぞ宜しくです。


by KuronekonoKujira

サウジアラビアの大学にて

どうも日常の会話だけでは授業のための語学力をつけるのは難しいですし、どっちにしてもこのままじゃ埒があかない、いつまでもこのままなんじゃ、とか恐怖に思いまして、ついにアマゾンで注文してしまいました、英会話とグラマーの本。まあ、グラマーといっても、すっかり記憶の彼方の中学レベルから高校初級レベル程度の内容なんですが。3冊ほど評判の良い本を選びまして、ブラウザ上でポチットナで完了。3~4日程度で日本から届くのだそうですよ、このサウジアラビアまで。なんと便利な世の中なのでしょうねぇ、金さえ積めば、ですが。本3冊の合計金額が約3500円ほどだったんですが、送料と手数料で合計8000円少々也。うーん、これを高いとみるか、便利な分お手頃と見るかは微妙なところですね。

さてさて、本日は今週遭遇した様々な体験のお話です。今週もいろいろありましたよー。

まずは、こちらの大学のお話から。

我々の生徒には数人大学生もおりまして、先日、キングサウド大学の卒業式だったということで、ぜひ、先生(僕らのコトね)にも卒業パーティーに来て欲しい、なんて話がありまして、そりゃあ面白そうダネ!そんな珍しいものなかなか見れねーんジャネ、なーんて感じで、授業のあとのヘトヘトな体に鞭打って、やはりノコノコと出かけていったんですな、これが。(結局行けたのは時間のとれた2人だけでした。皆さん、忙しい中すいませんでした。)

えーっと、なぜこの時期に卒業式?っていうのは、正直よくわかりません。たぶん、イスラム暦(
ヒジュラ歴?)とかそんな奴で今年はこの時期なんじゃないでしょうかね。このあたり、説明聞くのも面倒なので、勝手な想像で済ませてしまってます。興味のあった方、どうもすいません。ぜひともご自分で調べて下さいね。そして、ぜひ僕にも教えて下さいませ。

で、このキングサウド大学ですが、そりゃもうやたらとでかいワケなんですよ。そうですね、多分車で一周しても10分はかかるんじゃないでしょうか。それほど広大な敷地に建っているんですね。この大学、女生徒もいるようなんですが、そこはそれ、この国ですので、女の子なんてどこにも居やしないワケで、当然ながら女子棟は別のところにあり、やっぱりここも男だらけ、ということなんですね。そして、この国の習慣なんでしょうか、久しぶりに会う友人同士頬ずりして喜びを表しております。いやあ、ある程度同化していくのも重要だと思うけど、あれを僕自身でやるのは勘弁してほしいなあ。でも、男同士で手をつないで歩いているのなんてのには別段驚かなくなりましたよ。マッタク。

サウジアラビアの大学にて_f0230012_21432028.jpg


そして卒業パーティーです。スタートは夜8時過ぎ。宵っ張りなこの国の習慣には慣れてきましたよ、もうね。で、巨大な講堂のような場所に、いるいる、ワラワラと立派な黒いマントのような服を纏った卒業生たちが。彼ら、皆で写真を撮りあったりして、とても嬉しそうです。こういう風景はどこの国でも一緒なんですねー。そして、やたらと写真を撮ってくれって頼まれます。なんだよ、俺はカメラマンするために来たんじゃないぞ、とか思いながら、せっかくのお祝いムードに水を差すわけにもいかず、笑顔で快く引き受けてあげたりしておりました。そうこうしていると、あちこちで奇声が上がり始めましてね、何かと思って、僕らを呼んでくれた某アブドラ(たくさんいるのでややこしい)クンに聞いてみましたら、優秀者はプリンスと握手が出来るということで大喜びしているんだそうですよ。ふーん。握手するのがそんなに嬉しいのかな?なんてちょっと不思議に思いましたが(こういうこと書くから怒られるのかなぁ)、日本でも皇太子さんと握手できると言われれば、確かに喜ぶ人も多いかもなあ、なんて思いながら、その光景を眺めておりました。あ、残念ながら、我々は招待状がなかったので、このプリンスさんを見ることは叶わなかったんですが。うーん残念。

そして、このワラワラの中でウロウロしながら、俺たちゃ2人何すりゃいいんだ?ってな感じでオロオロしておったんですが、「せっかくなんで、大学の中でも見て行きますか?」ってなワケで、俺たちゃ怪しいキングサウド大学探検隊としてそこら中をウロチョロさせてもらったんですね。

さっそくですが結論から。デカくて立派ですが、やはり大学は大学、日本の大学と大差なく、普通の大学でしたよ、中身は。ただ、お祈りのための巨大なモスクがあるのは日本の大学とは違うところでしょうね。本当に立派でした。僕らが入るのはためらわれましたが、某アブドラ(たくさんいるのでややこしい)クンの許可をもらったので、図々しくもちょっとお邪魔しまして、このカーペット立派でいいねえ、お土産に欲しいねえ、なんてたわいもない話をさせて頂きました。神様のご膳で。(いや、神様はマッカにいるのかな?このあたりはイスラム教に詳しい方に聞いて、そしてやはり僕にも教えて下さい。ご応募お待ちしております。)

それから、各学部なんかを覗かせていただきまして、美術学部があるということで、そりゃ見て行かなくちゃと、やはり怪しい日本人2人と某アブドラ(略)クンの3人で夜の校舎に突入です(窓ガラスを割って回ったりはしませんヨ。15歳なんて遥か昔のことですし)。学生たちが描いたスケッチ(結構うまかったです。)や油絵(これは正直そこそこです。ゴメン)や、禁煙のポスター(やたらとオドロオドロシイ)の作品などがたくさん展示してありました。この国でも煙草は害悪との意識が広がっているようですね。でも、それよりもそこら中にポイ捨てしてあるゴミをなんとかしなさいよ、とか思ったりもしますし、分別しないゴミとか、使い放題のガソリンとか、エコロジーの意識や「やりっぱなしはいけません!」的な常識的な意識をなんとかした方がいいのでは?とか思わないでもありませんが。(余談ですが、この強烈な太陽をエネルギーに変えて生かし、この国の自動車も電力も置き換えることができたら、地球の環境自体も相当変わるのではないかな?なんて皆で話したりしているんですよねー。)それはそうと、この国ならではの作品もありましたよ。カーペットをつなぎ合わせて作ったタペストリーというか、なんて言うんでしょうね、あれ。そんな作品がたくさん展示されていまして、こういったあたりはお国柄がでているなー、なんて思いまして感心致しました。こっちの国でも学生諸君は頑張っているようですね。タイヘンヨロシイ!なんてね、過去の自分を棚に上げて思ったりしたのでした。

こんなところで今回はおしまい。
今週の他のお話は、次回に続けようかな、なんて考えてます。
by kuronekonokujira | 2010-05-20 21:44 | サウジ・リヤド情報