人気ブログランキング | 話題のタグを見る

黛 潤一郎 CGのお仕事でサウジアラビアのリヤドに滞在中です。どうでもいい様な他愛も無い事を日々書き連ねているブログですが、どうぞ宜しくです。


by KuronekonoKujira

ジャナドリア祭

昨日はジャナドリア祭なる催しに行って参りましたよ。

これ、日本でもテレビなどで紹介されたそうなのでご存知の方もいるかと思いますが、毎年行われている博覧会的なお祭りらしいです。毎年いろいろな国がゲストとして呼ばれ展示を行うのですが、今年は日本という事で、「どんなもんじゃろ」と見て参ったワケですね。

実は、このジャナドリア、今年は日本がゲストカントリーのため、昨年、私どもの方にもちょっと話が来ていたりしたらしいのですが、いつの間にか立ち消えていたので、どこか知らないところで、お断りしたのか断られたりしたのか、まあ、どちらにしても、「オレタチイソガシイカラ、ソンナノムリムリ」的オーラを全身から出しまくっていたので、それで話も消えたんでしょうか。協力出来なくてどうもすいません。しかし、最初に聞いたときは年明けすぐに行われる、なんて話だったような気がしますが、なんだか諸々の事情によりこの時期まで延期になっていたようですね。

また、先日のオマーンからの帰り。空港で大荷物を抱えた日本人ご一行と遭遇していたりするんですが、どうやら日本からやって来た、このジャナドリアの関係者の皆様だったようです。関係者と間違われた際、「俺たち無関係だもんね」的な少々冷たい態度をとってどうもすいません。疲れていたもので勘弁してください。とにかく遠い道程、お疲れさまでございました。

さて、では本題のジャナドリアのお話です。

昨日は、特別にジャナドリアツアーとしてコンパウンドよりバスが出まして、それに乗って行って来た訳なんです。で、場所は、よくバギーに乗りに行くリヤドの北東の砂漠の方で、空港のある方の更に奥の方ですね。距離は3〜40kmは走ったでしょうか、通常ならガンガン車を飛ばして40分もあれば着いてしまう場所なのですが、流石は年に一回の大きなお祭り。大渋滞でナカナカたどり着けず、結局90分もかかりました。それでも、ピークの時間は夜間のようなので、まだ空いていた方だと思われます。ディズニーランドを思い起こさせる、巨大な駐車場も車で一杯でした。ただ問題なのは、きちんと整備する人がいないので、車列がグッチャグチャという事でしょうか。あれだけの入場者数であれだけの広大な駐車場なんだから、もう少しきちんと整備すればいいのに、なんて、いつもと変わらない感想を抱いたりする訳なんですね。

広大な会場には、如何にも中東的、土壁で出来ている昔の砦風な、いろいろなパビリオンが建っています。とにかく凄い人出で、真っ黒のオニギリ的な女性と真っ白のオバQ的な男性たちがゾロゾロと歩いています。とにかく家族連れが多くて微笑ましい光景が広がります。前にも何度か書きましたが、こちらの人たち、とても家族を大切にします。ベビーカーを押す顔まで真っ黒な布で覆ったお母さん、小さな子供がまとわりついている全身ゾロッと真っ白なお父さん、それに杖をついたり車椅子に乗っているご老人、という様な大家族がたくさん訪れています。障害を負った方をチラホラと見かけたのも印象的でした。先日のファームで出会ったオジさんが言っていた、家族を大切にする事が如何に大切な事か、という話を思い起こさせます。こういうところは、このサウジの素晴らしいところですね。

さて、あまりの人出にウンザリしながら、取りあえず日本パビリオンを目指します。で、なんとか人ごみをかきわけて到着。何やらシンセサイザーによる和風な音楽の演奏を披露している方がいましたよ。それに一生懸命カメラを向けるオニギリさん達。不思議な光景です。

ジャナドリア祭  _f0230012_5244010.jpg


パビリオンの周りには、今回の震災と津波による被害の写真と頑張っている被災地の方々の写真が、これでもかと展示されていました。こちらの人たちも今回の災害には非常に大きな関心を寄せていますので、この時期の展示としては当然ですが、「頑張れ日本」と思わざるを得ないので、成功と言えるでしょう。

入場には非常に多くの方が列を作って並んでおり、30分程かかりましたかね。それだけ日本に関心を寄せる方が多いという事でしょう。嬉しい事です。しかし、途中で入場規制をしていたので「なんでだろう?」と思えば、サラータイム(礼拝の時間)だからだそうで、その間、ご多分に漏れず全てのパビリオンを閉めるという事。こんなお祭りであってもサラーは絶対なんですね。流石はサウジです。

ジャナドリア祭  _f0230012_525218.jpg

ジャナドリア祭  _f0230012_5251439.jpg

ジャナドリア祭  _f0230012_5255119.jpg


で、中に入る。如何にも日本を紹介しています的な展示物の数々。なんかこうやって日本の良いところや特徴を並べて見ると、世界の人たちが思い描いているステレオタイプな日本像ってあながち外れていないんですね。サウジの人たちが思い描いている日本そのままの展示って感じでした。(わかりやすい様にわざとそうしたのかもしれませんが。)あ、もちろん展示内容を見ると、そのハイテクっぷりや伝統文化を誇らしくも思ったりするんですが、ただ、ステレオタイプな日本を強調しているのか、日本人でも見た事のない様な、「変わり兜」の数々や、モダン風の着物の展示などは正直「ちょっとなあ」と思ってしまいました。ワタクシ、大学では染織のデザインなどを学んだという事もありまして、「海外の人には、もっともっと日本らしく美しい伝統的な織物や染め物、そしてカッコいい鎧兜を見て欲しいのだけどなあ」などと思ってしまいます。

ジャナドリア祭  _f0230012_5252789.jpg

ジャナドリア祭  _f0230012_5261337.jpg


しかし、日本館内のスタッフの多くがサウジ人で、結構日本語を話せる人がいるのに驚きました。皆、日本で勉強してきたらしいです。スタッフ以外で訪れる日本人は少ないせいか、皆一生懸命話しかけて来てくれます。(まあ、リヤドの日本人は200人程ですからね。)サウジの人と日本語で話をするのも楽しいものですね。

もちろん、それ以外でも、そこら中の人たちから話しかけられるんですけどね。「日本人ですか?」「仕事は?」「どこで働いてるの?」いつもの事ながら、返事するのが面倒になるほどそこら中で話しかけられます。もちろん、それだけ日本人が珍しく、日本という国に対しての関心の高さも伺えるという事ですので、まあ良しとしますが。でも、ちょっとウンザリなのが正直なところ。

結局、後はあまりの人ごみで身動きが取れず、ちょこちょこっとサウジ軍の展示やサウジの歴史といった博物館的展示を見て回った位で帰りの時間となってしまいました。人が少なければ、もっとゆっくりと見て回りたかったところでもあるんですが、いた仕方ない。何にしても非常にくたびれましたよ。

ハイ、お疲れさまでした。
by kuronekonokujira | 2011-04-23 05:29 | サウジ・リヤド情報